星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

罪や希望と交換に僕は新しい傘を買う

今夜も雨。今年はほんとに雨が多い。
 
 
雨は嫌いじゃないけど、傘が苦手なんだ。だからよほどの雨じゃないと傘はささない。
厳密にいうと雨が上がった後に傘を持って歩くのが嫌いなんだ。だっていつも忘れないようにって思いながら持ち歩くのしんどいでしょ。
 
 
雨に濡れるのから救ってくれたのに、用済みになると邪魔になる。
・・・まるで子どもにとっての親みたい。
 
 
 
久しぶりに友人と話をした。彼女とは、子どもが学童保育でお世話になっていたときからの知り合い。3人の子どもを育てながら小学校の教師をしていた。ご主人も同業者だった。
 
 
とっても仲の良い家族だと思っていた。一緒に家族で食事をしたことも、野球を見に行ったこともある。
 
 
長女が高校に入学してから様子が違ってきた。長女の女友達がある事情により6月で自主退学してからだ。「あの子がかわいそうだから一緒にいたい」といって帰りも遅くなり、そのうち髪を金色に染めて化粧も覚えて、道ですれ違ったら眉をひそめたくなるような外見に変わってしまった。高校も夏休み前に退学した。
 
 
彼女とご主人は、家に帰ってこない娘を探して夜の町を走り回った。やっとつかまえて問い詰めても、「もうお母さんの言いなりにはならない!」と言われたそうだ。
変わってしまった理由がわからない、と嘆いていた彼女は心労からか髪も白くなりやつれていった。
 
 
 
いったい何が子どもたちを変えるのだろう。昔読んだ漫画に、「子どもは親殺しをして大きくなるんだ。もちろん心の中でだけど」というセリフがあった。
 
親にとってはいつまでも子どもでも、子どもは自分が成長していくためには親から離れて行かなければならない。いつまでも干渉したがる親と縁を切っておとなになることを「親殺し」と表したのだと思う。そしてほとんどの子どもがそうやってうまくおとなになっていく。
 
 
けれど、時々彼女の娘のように、親の殺し方を間違えてしまう子がいる。それはなぜだろう。決して子どもに対してそこまで反抗されるような両親じゃなかったと思う。外からではわからないのかもしれないけど。
うちの場合も、保育園に長時間預けて働いていた。そこの園長に、「きっとあんたの子どもも不良になる」と言われたこともある。だから、普通の穏やかな家庭の子がいきなり豹変してしまうと、とっても不安になる。
 
 
雨粒今ではその子も落ち着いて、フリースクールに入りなおし短大へ進学している。彼女にしてみたら、「なんであんなに荒れたのか今もわからない」そうだ。「突然のどしゃぶりのようだった。ずいぶん長いこと降っていたけど、今はやっと雨上がり」
 
 
 
 
できるなら、若い人に尋ねたい。突然親や世の中が憎くなり、心の中が荒れ狂うことがあるんかしら。そしてそれを行動に移す人と、心の中で処理できる人は何が違うんだろうって。
 
 
Rinko
 
<今日のBGM> これで終わり/syrup16g
 
写真: *Green Paradise*  http://u-go.to/green/



コメント プレイバック

1.最初のほうの文は何かの歌の歌詞かなぁと思いました。“親殺し”ですか。今の自分もまさにそのくらいの年齢なので考えてさせられました。髪も染めるしたまに悪いこともするけど、まだ自分の家に帰るだけ“まし”なのかそれとも“まし”という考え自体間違ってるのかとか。Rinkoさんも息子さんが高校生になったら大変ですね。というようなお節介な考えももってたり(笑)
それと勝手ながら某サイトの歌詞掲示板に歌詞を投稿されるのを楽しみにしてます。たぶんRinkoさんならすばらしい詞が作れると思います。
Posted by ノブ at 2005年04月02日 22:25


2.タイトルはシロップの『これで終わり』の歌詞です。(笑)
誰にだってそういう時期はあるんでしょうね。「たまに悪いこと」して小出ししてるほうがいいかもしれません。表現は悪いですが。「いい子」と言われていろいろ溜め込むと、あとの反動が大きいのかな。

歌詞ですか・・・。怖いもの知らずの若いころは曲を作ったり童話を書いたりしてました。今読み返すと恥ずかしいです。
Posted by Rinko at 2005年04月02日 23:00


3.挙手!!まさに私、キレる若者です!
高2〜3の夏まで、家族と殆ど会話してません!笑
学校から帰ったら部屋にこもり、食事は一緒にしてたけど、一切喋らず早く食べてすぐ部屋に戻るという。
本当荒んでましたよっ。
理由はー…特にはないんです。
干渉されてる感が嫌で、子離れしてくれって思ってて。
今年の1月、決着をつけたんです、親と。初めてちゃんと向き合いました。
父は「お前がそんなんやけん、俺は家に帰ってきたくなかった」とも言ってましたねー。
まぁ捻くれた私は「ふぅん」としか思わなかったんですが。
その決着をキッカケに、親子関係の修復が進んでます、今も。
まぁまだ時々キレますねー。思春期です。
いや、当時に比べればすっごい修復されましたけどねっ!!
Posted by 南海 at 2005年04月03日 00:49
↑失敗してしまいまいした…すみません。


4.Rinkoさんはじめまして、高3のさちといいます。
discordの掲示板から飛んできました。
バンプ、シロップ、フジファブ、テナーとかよく聴きます。
私は今親とめっちゃ争ってます。
大きい原因は、私が昔より生活態度悪くなって部屋も片付けなくて、勉強はしないし、親不孝ばかりしています。
この歳になって干渉されるのも、言いなりになるのも嫌で嫌でしょうがなくて、でも何事にもやる気が起きなくて。
母親に「そんなあんたを見てるのが辛いから口出すんだ」って泣きながら言われたり。
それで「関わらなければいいじゃん」って言ったらまたぼろぼろ泣かれてしまって。
自分の事も、母親の事もわからないんです。

…と、長々書いてしまいました。。
初めてなのに長文失礼しました。
Posted by さち at 2005年04月08日 15:09


5.南海さん>理由はとくになかった・・・んですね。多分だからよけいお父さん、お母さんが焦って過干渉になってしまわれるんでしょうね。だってなんで娘が荒れているかわからない。そりゃあ本人にもわからないんですもんね。向き合えてよかった、としか言えません。
Posted by Rinko at 2005年04月08日 18:53


6.さちさん>コメントありがとうございます。わたしも息子が中学生のときに「親のいいなりにはならん!」と言われたことがあります。わたしにしてみたらアドバイスしているつもりなんです。でも、こちらの言うとおりにしてほしい、という思いがどこかにあって、こどもにそれを感じ取られてしまうのかなと思いました。で、こどもが自分で選択して多少間違ってもどうってことないかもしれないと開き直りました。でも一応「お母さんはこう思う」ということは伝えたいと落ち着いて話したら、きちんと聞いてくれるようになりました。(どちらに決めるかは本人次第ですが)
きっと自分のこどもが間違ったほうに行ってはいけないと親も焦るんだと思います。わたしはさちさんのお母さんの気持ちはよくわかります。
Posted by Rinko at 2005年04月08日 18:54


7.rinkoさん、コメントいただいたのに遅れてしまってすみません。
多分母はあたしが困ると思うから間違えないように、って思っていろいろ言ってくるのかもしれないな、と思いました。母と話し合ってみたいと思います。少しrinkoさんのコメントを読んで少し母の気持ちもわかった気がします。ありがとうございました!!
Posted by さち at 2005年04月24日 23:28