星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

 闇ん中の光は、ホラ、強い。

ずっと迷っていることがあって。
 
友人の子どもさんが犯罪に絡んでしまって、地方紙に名前が出てしまった。20歳を過ぎているのでしっかり住所と名前が載っていた。
 
 
少し離れたところに住んでいて、年に何回か会って食事をする間柄で、普段からいつも顔を合わせているわけではないのだけれど、友達としてだけじゃなく、同じような年頃の子どもを持つ親としても心配で心配で。
 
 
こんなとき、どんなふうに声をかけたらいいんだろう。
 
それとも知らないフリしたほうがいいのかな。そっとしておいてって思うかな。たまたまその記事を読んでいなかったら知らなかった事実。
 
 
・・・もう何日も迷ってる。知らん顔するのは簡単だけど・・・
 
 
自分だったらどうだろう。「新聞読んだよ。」「大丈夫?」って言われたらどんな気持ちになる?でも誰に知られているかわからない状況で、何かと疑心暗鬼になってしまうかな。ストレートに「どうしたの?」って聞かれたほうがすっきりするかな。やっぱり人には言いたくないかな・・・・
 
 
今日も悶々と悩んでいた。
 
 
そして出た結論。
 
 
「大丈夫?」って声をかけられて嬉しいか迷惑かどうかは、日頃のわたしとその人との人間関係によるってこと。
 
 
どれだけ相手の人を信頼しているか、その人に信頼されているか。
 
 
すごく当たり前の結論だった(笑)
 
 
そして電話をした。
 
 
「心配かけてごめんね」。彼女の声が聞こえてほっとした。
 
 
交際相手のトラブルに巻き込まれてしまったらしい。相手から暴力も受けていて、もっと前から別れようとしていたそうなんだけど、うまくいかず。
 
「こんな事件に発展するとは思わなかった。あの子もわたしもダンナも見通しが甘かったんよ」
「保釈してやることは簡単だけどね、それだとうやむやになっちゃうから。きちんと裁判を受けさせようと思ってる」
 
 
きっぱりとそう言い切る声はいつもの彼女だった。
 
そう思えるまでにはいっぱい泣いたんだろうね。
 
 
成人した子どもの犯した罪を、親はいつまで引き受けなきゃいけないんだろう・・・・今そんな議論をしている時間はない。
 
 
親は死ぬまで親なんだ。
 
 
気の利いた言葉なんかひとつも言えず、ただ聞いているだけだった。
 
“落ち着いたらまた、おいしいものでも食べに行こうね”ってチンケなことを言って受話器を置いた。
 
 
励ましてあげようなんて思ってなかったけど、逆に励まされたのはわたし。
 
 
ちょっと泣きたくなった。
こんなときでも音楽が鳴ってるんだよ。
 
 
ああ、そうだ。落ち着いたら、わたしが感じてることを聞いてもらおう。
 
そんな話ができる日を待っているよ。
 
 
“見たい、見たい、見たい、見たい。
綺麗じゃなくたって、いい。
ちゃんと目、開いて、見たい、見たい、見たい。
未来、君と出会えるときも
心は本当でいたい。
心は本当でいて。”
 
 
 
今日の1曲:セブンスター/中村一義





コメント プレイバック

1.きっと友達は慰められたと思います。ちょっと例えが変ですが、駅の階段で転んだとき、誰も声をかけず見てみぬふりをされるのが逆に辛い、声をかけてもらうほうが気楽、というような。もちろんそんな簡単なことではないでしょうが、友達を時がいやしてくれますように。
Posted by perakyon at 2005年07月14日 09:21


2.perakyonさん>ありがとうございます。声をかけるときの最初のひとことって難しいです。何度も練習してしまいました。そんな気持ちが友達に伝わってくれていたらいいなあ。
Posted by Rinko at 2005年07月14日 23:30