こころを溶かすもの
今病棟は重症な患者さんであふれていて、1日働くごとに自分の寿命が縮んでいく気がする。
今朝もふたりの患者さんが夜の間に状態が悪くなり、夜中に当直医を呼んで診察をしてもらっていた。深夜さんから申し送りを聞くなり急いでベッドサイドに行き、患者さんの状態を観察してから主治医に連絡を取った。
運悪くふたりのそれぞれの主治医が今日は外来日。外来の診察が始まってしまうと、たくさんの外来患者さんが待っておられるため、病棟にあがってくるのが夕方(時には夜の7時、8時)になってしまう。
急いだつもりだったのに、すでに外来診察が始まっていた・・・・こうなるととりあえず電話で伝えるしかない。電話って、怖いんだよね。言いたいことが伝わらなかったり、数字を伝えても聞き間違ったりする危険もある。まして、点滴の量を変更してくれ、と言われても、心臓が悪い患者さんにとって、量を聞き間違えたら本当に命取りになる。
報告をして、指示を受けて薬が変更になり、外来の合間をぬって主治医が患者さんの状態を診察に来てくれるまで、生きた心地がしなかった。まるでわたしがふたりの患者さんの命を背負っているような錯覚に陥って、胃が痛み吐きそうになった。
なんとかふたりとも持ち直して準夜さんに引継ぎができたが、家に帰ってからも緊張が取れず、珍しくご飯がのどを通らなかった。
お風呂に入ったら少し落ち着き、PCの前に座る余裕ができてネットサーフィンしていたら、ロストのオフィシャルのBBSが目に留まった。
昨日埼玉県で開かれたアコースティックライブ。本庄市と児玉町の合併にあたってのイベントらしい。児玉は、海北さんと榎本さんの故郷といっていい地域で(海北さんは岩手出身埼玉育ちらしいが)、いわば凱旋ライブ。と言っても会場は交流センターの多目的室という場所で、客席ととても近かったようだ。
BBSに書かれた感想を読んでいるうちに、緊張して固まっていた心がほぐれてきた。
ロストは相変わらず、いろんな場所で心をこめて丁寧に唄い続けているんだな。みんなの感想を読んでいるだけでその情景が浮かんできて、海北さんの声が聴こえる気がした。
ちょっと泣きそうになった。
感想を書いてくれた人にもありがとう。
また明日もがんばろう。