星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

 Cocco Live Tour 2006 〜ザンサイアン〜@神戸国際会館こくさいホール

以前RUSH BALLが神戸で開かれていた頃にちょっと唄いに来たことはあったけど、ワンマンライブが神戸で開かれるのは初めてらしい。


そしてわたしにとっても初めての動くCocco。初めてのこくさいホール。

3階席まであるけど、受付にはSOLD OUTのビラが貼ってあった。

<セットリスト>


01.音速パンチ
02.首。
03.眠れる森の王子様〜春・夏・秋・冬〜
04.Swinging night
05.夏色
06.樹海の糸
07.Raining
08.Rainbow
09.(即興曲
10.強く儚い者たち
11.愛うらら
12.野火
13.カウントダウン
14.インディゴブルー
15.暗黙情事
16.陽の照りながら雨の降る
17.流星群
18.焼け野が原
19.Happy Ending
20.(新曲)


Coccoの曲にあまり詳しくないので、他の方のレポを参考にさせていただきました。



2個の花束を両手に持って登場してきたCoccoに大歓声。


真っ白いドレスに裸足。


「おかえり〜!」「こっこちゃーん!」「あっちゃーん!」

あちこちから届く声に、「そんなに言うな!(笑)」



Coccoはあんなに細いのに全身を使って唄うから、声がすごく伸びやかだった。

Coccoは自分のことを「あっちゃん」っていうのね。




「あっちゃんは昨日先に新幹線でやってきて、長田の町を歩いたんだ。そしたらお祭りをふたつも見たよ」


焼きそばの列に並んでいたけどみんなに横入りされて、3回も焼くのを見たのに結局食べられずうどんを食べたとか。



7曲終わったところでクジビキの箱のようなものが運ばれてきた。

「いつもならこのコーナーでは(笑)、たくさん曲があるから抽選で引いた曲をやるんだけど、今日はやんない。(笑)だってそれだと朝起きて“唄いたいなー”と思った曲が唄えないし、また同じ曲を引く可能性もあるっしょ!(爆)」

「今日は“Rainbow”が唄いたいんだよ」(大歓声)


“Rainbow”は、活動停止直前のツアーでのCoccoのテーマで、ライブの行きも帰りも寝るときもいつも聴いていて、この曲を唄うとその頃の旅の空気を思い出すとか。

「あの頃はまた新しいツアーでこの曲が唄えるなんて思わなかったよ」



で、新しい旅には新しい唄が必要、とやってくれた次の曲。歌詞と主旋律はできていたようだけど、その場でバンドのメンバーとキーを合わせて音を肉付けしていく。

「キーを合わせるから、ちょっと後ろ向いていいか?・・・あ、みんなも座りなよ」

Coccoに言われ、みんな顔を見合わせ笑いながら椅子に座って曲の出来上がりを待った。


15分くらい?かかったかな。出来上がった曲はとても綺麗な旅の唄で、

“あなたに唄をあげられるなら この夏の思い出を・・・”みたいな歌詞だった。音源にしてくれるよね?

1曲が出来上がっていく行程を初めて見ておもしろかった。


そうそう、サポートギターはGRAPEVINEの西川くんだったよ。




そのあと懐かしい曲やら『ザンサイアン』の曲をどんどん。


15曲が終わった。


「神戸では初めてのワンマンでね、“大阪と激近(ゲキチカ)ですよ、お客さん入らないかも”って言われた。


あの地震のとき、あっちゃんはTVで見てて動かなかった。何をしていいかわからなかったんだ。それからずっと時間が経って、『ザンサイアン』ができたときに神戸に行きたいって言ったんだ。“ゲキチカ”ですよって言われたけど。


やっとここに連れてくる曲ができました。


・・・・遅くなってごめんね」


 
 忘れたのに 残った

 生きるように 歩いた


 許さないで わたしを

 失くさないで あなたを


   “陽の照りながら雨の降る”



ずるいよ、あっちゃん。今頃そんなことを言うなんて。

悲しいことやつらいことは、みんな忘れて生きるんだよ。


でも、アナタは忘れずにいてくれたんだね。


いろんな思いが押し寄せてきて、イントロが始まってから落ち始めた涙は曲が終わるまで止まってくれなかった。


ステージを見るとあっちゃんも声をつまらせて、スカートの裾を持ち上げて涙をぬぐっていた。


遠目ではっきり見えなかったけど、顔は汗と涙でぐしゃぐしゃのようだった。



20曲唄い終わってからステージの真ん中で子供のように泣きじゃくるCoccoを、バンドのみんなが肩を抱きねぎらって、最後は手を繋ぎ観客席に向かってご挨拶。


大きな拍手とアンコールの手拍子もライブ終了の放送にかき消されてしまったけど、あれ以上はもう唄えないよね、Coccoちゃん。





長田のお祭りで出会ったおじさんに、「8/20には紅白に出たロックバンドが来るからまたおいで」って言われて、“ここにもロックシンガーがいるぞー”って心の中で叫んだというCoccoちゃん。

「長田では紅白くらいに出ないと通用しないんだねー(笑)。よし、決めた!紅白に出てまたここに来るぞ!そして次こそ焼きそばを食べるぞー!」

と言っていたね。


紅白に出なくていいから、唄いたくなったらまた来てよね。


待ってるから。