星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

古い街灯は 月より優しくて



月が替わったことも気づかないほど忙しかった。


「かった」じゃなくて現在進行形。


先週のライブでせっかく元気になったのに、久しぶりに「遠くへ行きたい病」が再燃。


通勤電車に乗っていつもの駅を通り過ぎ、どこか遠くへ行きたいなあ、という衝動を抑えるのに必死の毎日。



鉄子さん」と呼ばれるほどのマニアじゃないけど昔から鉄道が好きで、学生時代には日本白地図を買って自分が乗った路線を赤鉛筆で書いていた。


特に好きな街は北海道の小樽。

初めて一人旅をしたのが小樽だった。



大阪から急行きたぐにに乗って、暗い日本海を眺めながら青森へ。

(帰りは日本海に沈む夕陽が見える)

そこから青函連絡船に乗って函館に着いたら、今度は道内の列車に乗り換える。


初めての一人旅、初めて降り立った駅が小樽だった。


緊張しながらまっさらの周遊券を改札で差し出したら、

「やあ、これからだね。気をつけてね」

と若い駅員さんが笑顔で迎えてくれた。


その言葉と笑顔で小樽の街が大好きになった。

嫌いになるのも好きになるのも簡単だね。


30年近く経ってもまだ覚えてる。


あのときの感動をもう一度味わいたいな。


あの街に行けば思い出せるかな。

もっとひとに優しくなりたい、なんて考えてた自分を。


おとなになるってつまんないな。ほんとにね。





タイトル曲:So Far/ACIDMAN