星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

メロウゴーラウンドVol.1@下北沢CLUB Que(6/14)

出演:sleepy.abPaperBagLunchbox/OA:34423(ミヨシ フミ)




久しぶりの東京。初めて行くライブハウス。


大阪から来られたアッコさんと渋谷で落ち合って下北沢へ。



久しぶりにハイラインに行ったら高畠俊太郎さんのインストアライブの真っ最中で、扉が閉められていたので店の前で待つことに。

そしたらお店の方がわたしたちに気づいてくださって、「どうぞ」と中に招き入れてくださった。

おかげで最後の1曲と、アンコールを聴くことができた。

最初からおられたお客さんの顔がみんなとっても幸せそうな笑顔で、好きなアーティストの音楽を聴いているときってあんないい顔になるんだな、ってわたしまで幸せになった。




Queの前まで戻ると、ビルの入り口に成山くんと田中くんがまったり座っておられてビックリ。


ふたりにご挨拶してからライブ前の腹ごしらえへ。




開場時間5分前にQueに着いたらすでに入場が始まっていて、慌てて列に並んだ。

地下に降りる階段の踊り場の狭いスパースで、山内くんが物販とチケット交換をされていた。働き者やな(笑)





CLUB Queはビルの地下2階にある。想像していたより狭く、キャパは280くらいらしい。

フロアの雰囲気は神戸VARITの2階無しの感じ。

全体の構造は心斎橋のAtlantiQsに似ているね、とアッコさんとキョロキョロしながら開演を待った。




◆34423(ミヨシ フミ)オープニングアクト


客電が落ちたので緊張してステージを見ていたが誰も出てこない。

静かな美しい電子音と女性の声が聞こえてきた。

前のステージではなく、左奥の壁側にスペースが設けてあって、そこでミヨシさんが歌っておられた。

わたしは右側にいたので、人の頭でミヨシさんが見えない。

少し背伸びをしたら、ミヨシさんの頭と花の髪飾りが見えた。

電子音に混じってグラスを何かではじく音が聞こえてきれいだった。

見るのをあきらめて目を閉じて聞いていたら、2曲めのアウトロに続いてスリーピーの“ホログラム”が流れてきた。

目を開けて身体をステージのほうに向け直した。




sleepy.ab


SE.ホログラム

01.mass gymnastic display
02.Anomarokaris
03.四季ウタカタ
04.賛歌
05.メリーゴーランド
06.遊泳スローモーション
07.夢の花
08.Scene



“ホログラム”を聴きながらメンバー登場を待っていたら、体感温度が下がったような気がした。

これ、この感じ。スリーピーだ。

以前にもMCで「僕らが出るとステージの温度が下がると言われました」と言ってたね。


「温度が下がる」と言っても変な意味じゃない。

混じりけが無くて透明だから余分な熱がない、というような感じ。

繊細で浮遊感のある美しいメロディ・・・でも最近はそこに力強さが加わったような気がする。

彼らの音楽を聴いていると、癒されるだけじゃなくて余計なモノなんかなくても生きていけるんだ、と思う。


そんなsleepy.abのライブを、この6月に3回も観れるんだよ、って誰かに自慢したい(笑)



“mass gymnastic display”から始まると思わなかったので、思わず「えっ!」と声に出してしまい慌てた。

ドラムもギターもベースもめっちゃかっこいい曲。もちろんボーカルも!



そして“Anomarokaris”

このタイトル、「カンブリア紀とかいう大昔の気持ち悪い生物」の名前で、山内くんが付けたそうだ。

検索してその生物の姿を見たら「ゲッ」となった(笑)山内くんの頭の中を覗いてみたいわ。

でも最近お気に入りの曲だったりする。


“四季ウタカタ”のイントロのギターには、いつ聴いても惚れ惚れする。



そして“賛歌”

個人的に想い入れの強い曲なので嬉しい。

ライブでやってくれるたびに、「わたしのために歌ってくれているんだ」と思うことにしている。

図々しいけどファンなんてそんなもん(え)




“メリーゴーランド”のイントロでは、毎回身を乗り出して山内くんの手元を見つめてしまう。

あ、今日の山内くんは右胸に大きなカブトムシのプリントのあるTシャツと、5枚の花びらの花(桜?)模様の靴下でした。(報告?)



“遊泳スローモーション”

そうだ、この前の『想う壺』がちょっと物足りなく感じたのは、“遊泳”とか“mass gymnastic”のような曲がセトリになかったからだ、と自己分析した。



●「こんにちは。札幌から来たスリーピーです」

と田中くんが挨拶のあと、今日のイベントに出演できて嬉しいというようなことを長めに話されたがうまく話が納まらず、

「もう一回やり直していいですか?」(笑)

「こんにちは。札幌から来たスリーピーです・・」


え!?そこから!?(爆)



「(次の曲のためのベースの)準備が一番忙しいのに、なんで僕が話をしなくちゃいけないんだ」とぼそっとつぶやく田中くん。

「誰もフォローしなかったね」と成山くん。


MCしていない他のメンバーが、くすっと笑う顔を見るのが好きだ・・つーか助けてやれよ!(笑)



●田中くんのMCを聞いていたら、津波くんがニコニコしながらドラムスティックで自分の肩を叩いているのを目撃してしまい、アッコさんとふたりでひそかに笑ってしまった。

あとで津波くんに聞いたら「肩凝ってたんですよー」って。



●Paper Bag Lunchbox(長いので以下PBL)との出会いを語る成山くん。

札幌の某レコード店に行ったら、スリーピーの『palette』とPBLのアルバムが並べてあって、“この2枚を聴け!!”と書いてあったそうだ。


よ〜し、聴いてやろうじゃないかと、『palette』とそれを買って(『palette』も自分で買った)聴いたらめっちゃ良くて感動した。

ある日東京のライブのあとPBLのドラムの愛ちゃんがやってきて、「好きです〜」と言われたのでびっくりして手元を見るとPBLのCDを持っていて、思わず成山くんそれを(愛ちゃんを?)指差して「好きです〜」と言ってしまったとか。


あとで愛ちゃんはそのときのことを、「自分たちはこんなバンドをやっています、って言おうと思って持っていったんですよ〜」と言われていた。


実際に会う前から相思相愛バンドだったわけだね。



●成山「(PBLのボーカル)ナカノくんはよく僕らのライブを観に来てくれて、その辺(6列目あたりを指差して)でめちゃくちゃ踊ってくれるんだ」


田中「この前もライブが終わって挨拶してステージを降りようとしたら、めちゃくちゃ手を振ってくれる人がいて、誰かと思ったらナカノくんだった(笑)・・・励まされます」


これからもスリーピーとPaper Bag Lunchboxともにヨロシク!としばらくナカノくんネタを話す田中くんに、

成山「そんなにナカノくんをいじっていいの?次普通の顔して出にくくなっちゃうよ」(笑)





久しぶりに聴く“夢の花”に再び「おおっ」と。隣の女の子、うるさくてごめんなさい。



ラストは“Scene”

アウトロで山内くんが立ちました。(わかる人にはわかる)



ライブ後最前の女の子がセトリをもらっていたので写メを撮らせてもらった。


“0614 @Que”と書いてあるのがいい記念だね。





PaperBagLunchbox


彼らのライブは一度だけ観たことがある。

syrup16gの出演するイベント。

(レポはこちら→http://d.hatena.ne.jp/firesign0916/20061211/p1


とにかくボーカルのナカノさんのインパクトが強かった。


初めてのAXでのライブだったらしく、ハンドマイクでステージ上を舞うように歌っておられた姿が強烈だった。

だから今日ナカノさんがギターを持って歌い始められたとき、あれ?ギターも弾くんだ!って失礼なことを思ってしまった。ごめんなさい。


メンバー構成はナカノさんのほか、ベースとキーボード、それに女性のドラム。

ドラムの愛ちゃんのMCがまったりしていて好き(笑)


「今日は笑いはとるつもりはないから!」と言いながら面白くていっぱい笑われてた(表現悪っ)


ナカノさんの衣装?がすごかった。

普通のポロなんだけど、15羽くらいの蝶がとまっている(手縫いか?)

山内くんのカブトムシも真っ青(笑)


途中で新しくできたTシャツの紹介を他のメンバーがされていたときに、

「これは1点モノです」って(笑)




「2年間引きこもっていたのに、こんなにたくさんの人が来てくださって嬉しいです!」と愛ちゃん。

そうなんですか?2年間って・・・


バンドとして引きこもってたってこと?

そんなふうに感じられない演奏。



愛ちゃんのドラムもパワフルだけど、キーボードのヨウちゃん(と呼ばれていた)も素敵。もちろんベースも。

ヨウちゃんは時々コーラスもされていた。(と思う)





そしてやっぱりナカノさんの声と動きに注目してしまう。

全身で音楽を表現されている感じ。

何曲かはギターを置いて、ハンドマイクでヒラヒラと舞って。

どの曲だったか歌いながら高くジャンプして、天井のライトに頭がぶつかりそうだった。

天井がなかったら、きっと空に飛んで行ってしまいそうだ。

ナカノさんの背中には見えない羽があるんだ、と思った。




ライブ中、ナカノさんずっと笑顔で、

「スリーピーに会ってからテンション高いんですよ〜告白する日、みたいな」





途中のナカノさんのMCに、他のメンバーから「フォローできねえぞ」との声が出た。

最後のほうでそのことに触れて、

「さっきフォローできないって言われたけど、そんな人間なんですよ、僕。

生きてることにフォローがいるっていうか・・・」


「寝る前とか、普段でもだけど、スリーピーの音楽を聴くと、これは“許し”だと思う。

“生きていてもいいんだよ”って許されているような・・・

キツいこととか言っちゃうけど、“ありがとう”って言いたいんだ」


“許し”は“赦し”の意味か・・・


涙ぐむナカノさん。

一緒に泣きそうになった。(ちょっと泣いた)




アンコールで出てきたナカノさん、満面の笑顔でステージの上を跳ねながら、


「キミたち音楽好きでしょ〜」


って。

嬉しかったよ。ありがとう。


「Sigar Rosとかフィッシュマンズとかそんなの関係ないから!"人間"だから!!」

とも言われていた。胸が熱くなった。





帰りの物販でPBLのアルバムを買って、スタッフさんに「今日やった曲入ってますか?」と尋ねたら、

「まだ製作中なんですよー」と。


そしてナカノさんにサインをいただいた。

急いでおられたのにありがとうございました。

とっても幸せな夜でした。



CLUB Queは小さめだけど音もよくて素敵なライブハウスだった。

好きなハコがまたひとつ。