星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

sleepy.ac アコースティック・ワンマン・ツアー(/w strings)@札幌 Kitara小ホール(7/10)




今年2回目の札幌。


旭川在住の友人Nさん親子、そして初めてお会いするKさんと落ち合って、食事をしてからKitaraホールへ。


1月末に道新ホールでのライブに来たときに、ライブ前にNさんと、このホールの話になった。

正式には札幌コンサートホール Kitaraという名称で、1997年に北海道初の音楽専用の施設として開館したそうだ。


大ホールは2008席(1〜3階席)、小ホールは453席(1〜2階席)で、クラッシックのさまざまな演奏会や催し物が開かれている。

なんと言っても音響のいいことが有名で、「音響家が選ぶ優良ホール100選」にも選ばれているそうだ。


Nさんが、「Kitaraでスリーピーの音楽聴きたいな。小ホールでいいから。クラッシック専用ホールみたいなもんだからバンドではムリだろうけど、アコースティックなら使わせてもらえないのかな?」と言われていた。

そしたら道新ホールのときにもらったフライヤーに、sleepy.acKitara小ホールのライブの告知が!

やったね!!



そして来場者先行のチケットをNさんに取ってもらい、1月のこの時点で7月10日に札幌に来ることを決めたのだった。



Kitara中島公園の中にあり、周囲も落ち着いた雰囲気。

わたしたちがホールに着くころには、朝から降っていた雨も上がって気持ちのいい風が吹いていた。



ホール入り口に入ると、右側に大ホール、左側に小ホールの入り口があった。



普段のライブハウスと違った静かなたたずまいのホールに、「ドレスコードとかないよね?」と話しながら開場を待った。


エスカレーターの前で並んでから入場。


Nさんたちが物販でイカリンバを買われる間に、わたしは早めに座席の確認。

めっちゃきれいなホールで、ステージも広い。

わたしたちは成山くん側の前方の席。そこに座って周りを見回すとリッチな気分になった(笑)


開演を知らせるのは綺麗なコロコロした音。(←何の音かわからず)

緊張してきた。





ステージにはしもてから田中くん(ベース)、津波くん(カホーンなど)、山内くん(ギターなど)、成山くん(ギター&ボーカル)の椅子が並べてある。

その後ろに透明アクリルのような衝立が置いてあって、弦(ストリングス)の方々の椅子が並べてある。うん?前回のコンカリーニョのときより多いよ?


やがて客電が落ちて静かにストリングスの方々が入場して着席。

8人!ダブルカルテットだ。凄い!


そのあと山内くんが大きな拍手に迎えられて登場。

博多百年蔵のときと同じように、まずギターを弾いて音を重ねて、グラスハープを弾いた。


そしてスリーピーの他の3人が登場。

拍手の響きも凄い。


(以下MCはだいたいです)<セットリスト>


01.なんとなく
02.sonar
03.まっくら森の歌(谷山浩子 カバー)
04.メロディ
05.アクアリウム
06.メロウ
07.ドレミ  
08.palette  
09.さかなになって
10.メッセージソング(ピチカートファイブ カバー)
11.君と背景 
12.夢織り唄(新曲)
13.メトロノーム
14.ねむろ


En.1

15.賛歌
16.メリーゴーランド


En.2

17.PAIN


(1〜3、12〜14、17はw strings)




 なんとなく 悲しくて
 なんとなく 楽しくて
 なんとなく 生きている
 自由のせいにして



おおっ!“なんとなく”から!?

まったく予想もしていなかった。

成山くんの声から始まるこの曲、もの凄く会場に響いて、それに弦の音が重なって、凄いことになっていた。

静かな曲なのに、一発パンチをくらったような(笑)



で、次は大好きな“sonar

今回のツアーでは、初めて・・・だよね?


この選曲に意表をつかれた。

成山くんが「してやったり!」って、にやっと笑った気がした。



成山「こんばんは。札幌・・に、戻ってきたスリーピーです。」

よし!(以前一度だけ札幌ライブで、札幌から来ましたスリーピーです、って言っちゃったことがある)



カバーの“まっくら森の歌”

弦の音が響き渡る。

それぞれのパートが二人なので、凄い迫力だ。

背中がゾクゾクしてきた。



3曲終わって一旦弦のみなさんは退場。



“メロディ”

いつも以上に丁寧に丁寧に4人が音を重ねている感じがした。

4人の演奏・・それに成山くんの声も。



アクアリウム

バンドver.とアコースティックver.で、これほど温度や色合いが変わる曲は他に無い気がする。


正直、あまりの気持ちよさに、一瞬意識が遠のいた。

あとで成山くんが、「どんな聴き方でも・・・眠ってもいいですよ。“おやすみなさい”から始まるライブもいいもんで・・」


よくないよくない!ごめんなさい!(汗)



MCの入った順は覚えていないけど、割と早いところで田中くんと成山くんが、

Kitaraでやるのが夢でした。」

と言われた。



“メロウ”〜“ドレミ”


“ドレミ”については何回も書いたので省略するが、好きすぎる曲。


 覚えたはずの あの日のメロディ 教えて
 消えないように 君を描いた まぼろし


のところでぐっと来たが堪えた。



“palette”の前には成山くんがマトリョミン型したテルミンの照美さんを紹介。


成山「この曲は山内くんと照美さんのための曲です。」(笑)


山内「(苦笑)いやいや。」(笑)


今までツアーで回った場所の話を。

金沢ではスリーピーのライブを初めて観るというお客さんが多かったようで、“palette”の間奏で照美さんを演奏しながら山内くんが客席に下りたとき、みんな少し引き気味だったそうだ(笑)


成山「京都の磔磔では、山内、照美さん持って外に出ちゃって・・・気、狂ったのかと思った!」(爆)


「今日も何か見せてくれるでしょう。」みたいなことを言われたので山内くん少し困った表情。

成山くんも「言わなきゃよかった。」(笑)



そして間奏。

山内くん、照美さんを演奏しながら観客席にぴょんと降りて、まずかみて側の段になっている通路を駆け上る。

みんな爆笑しながら見守る。

成山「そのまま行ったら寮長さんだよ!」

(後ろのドアのところにマネージャーさんがおられた)


成山「ここ、Kitaraだよ?怒られないかな・・・」(笑)


いやー、煽ったのは成山くん(笑)


小走りに上まで行って、右に曲がって今度はしもて側の通路をステージに向かって降りてくる山内くん(と照美さん)

小走りなので、テルミンの音がちゃんと聴こえない(笑)


成山くん、「痛い絵だよね?」と言いながらも、「慌てなくていいから!」と。


山内くん、急に5列目くらいのところで止まって丁寧に演奏し始める。喜び拍手する客。

最後にステージに大ジャンプして飛び乗った山内くんに、「山内、ジャンプできるんだ!」と成山くん。

爆笑の中で“palette”終了。

ほんとにホールの人に、叱れないのかな?



“さかなになって”


成山「この曲の歌詞は、中島公園を散歩していたときに・・・このホールがある公園ですけど、池があって、そこに遠くのビルが映っていて、水の中に街があるみたいだな、って思ったところからできました。」


うーーーん・・・

終わってから友人と池に映るその光景を見てみたが、それを見てこんなに素敵な曲ができるなんて。


山内くんのアンデス津波くんのカリンバから始まった“さかなになって”


やっぱりあぶくの音は田中くんのベースから出ていた。おもしろい!



“メッセージソング”

成山「今回も何かカバーをやろうってなって、ピチカートファイブのこの曲になったのですけど・・・

山内は荒井由実さんの曲をやりたかったんだよね?」


山内「うん。」


成山「他にも・・・テレサ・テンさんの曲をやってみたかったんだけど、すでに徳永英明さんがカバーされてて(笑)

やってみたいな、って曲は、みんな徳永さんがカバーされてて、独り占め?みたいな。(笑)

こうなりゃ徳永英明のカバーをやろうかって。」(笑)



そうかー、なるほど。おもしろいなあ。徳永さんとツボが同じ?(笑)


それでこの“メッセージソング”、ライブを観た人だけが共有するにはもったいないな。音源にしてくれないかな?


そんなことを考えていたら田中くんが、

「実は、気づいておられる方もあると思いますが、今日のこのライブ、CDになります!」


おおっ!!



田中「発売は9月15日です。」

成山「どの曲が入るだろうね?」

津波「“palette”は絶対入るね!」(笑)

成山「・・・何やってんのかわかんないよ?」(笑)


できるならMCも含めて完全版をお願いしたいです!


成山「今までみたいな会場限定盤じゃなくて、ショップで売られるそうです。」

おお!さすがメジャー!!(笑)



“君と背景”

6月に発売されたスリーピー初のシングル、と紹介されて、

ちょうど3月ころに作ったので、環境が変わる時期でそれを背景とみなして、みたいな説明をされた。

そういう、曲ができるまでの過程をちらっとでも垣間見せてもらうと、おもしろいね。


「朝から聴けるスリーピー、ってこの曲のことを言ってるんですけど、朝って言っても3時か4時くらいの。」


それ、朝じゃない!(笑)

オープニングアクトで出演予定のRUSH BALL、多分11時くらいからだと思うよ?ふふ。




“夢織り唄”


あとで東京の友人が、東京のライブで聴いた時はちゃんと歌詞が届かなかったけど、今日はちゃんと届いた!と言われていた。

歌い続けていくうちに、曲も成長していくのかな?

歌詞が素敵な曲で、じっくり聴いてみたい。

さすがにライブ盤には収録してくれないだろうな。入ったら嬉しいけど。

この“夢織り唄”から本編ラストまでは弦と一緒に。





成山「ライブが終わって北海道に帰ってきて、空港から札幌までメンバーみんなが一緒の車で帰ることがあるんですけど、

そんなときラジオからスリーピーの曲が流れてくることがあります。


迎えてもらっているって・・・勝手に思ってるだけですけど。

大切にされてるな、って。

自分の居場所はここだ、みたいな・・・」


成山くんの何気なく言われた言葉。

迎えてもらっている、大切にしてくれているのはふるさとである北海道のことだとは思うのだけれど、

道外の、スリーピーが好きなたくさんのひとたちも、スリーピーを大切にしているよ。

それを、きっと成山くんも感じているはず。

アーティストに、「大切にされている」って思ってもらえるのって、ファンとしてはとても幸せなことだ。


そう思うと泣けてきた。



 僕らの今いる場所が
 確かな座標になってゆく
 新しい時間がここから始まる



そのあとの“ねむろ”

アンコールの“賛歌”、“メリーゴーランド”


涙腺が壊れたかと心配するくらいに涙が止まらなかった。 

今日、ここに来れてよかったな。




Wアンコール。

山内くんがイカリンバの説明をしたのはこのときだったっけ?

(泣きすぎて覚えていない)



イカリンバが出来上がるまでの苦労話をされたあと、

山内「裏にはほら!sleepy.acの“ab”って書いてある!」

成山「“ab”じゃなくて“ac”だろ?ただでもややこしいんだから!」(笑)

山内「あ!“ac”、“ac”!」

と言いながら裏をメンバーに見せるので、


田中・津波・成山「こっちに見せてどーする!!」(爆)


や、やまうちくん・・・おもしろすぎ!

今度は違う涙が・・・(笑)




“PAIN”



スリーピーとして最初に作った曲。


「バンドを組んだ当初はこの曲しかオリジナルがなくて、3年間これを練習していた。」

と、2年前の大阪初ワンマンのときに言われていた。

コンカリーニョのときにはやらなかったので、弦の入った“PAIN”を聴くのは初めてだ。


はじまりの曲で締めるの、いいなあ。


この曲の前だったかに成山くんが、

Kitaraでライブをやるという夢で始まり、終わって・・・」と言いかけられた。

その場にいた全員がおそらく「終わっちゃダメ!」と突っ込みを入れたはず。


成山「終わっちゃダメですよね(笑)ここからがはじまりで。」


そうそう。

でも、それだけ憧れの場所だったんだね。



最後にみんなにお礼を言われてから、


成山「道外からもたくさん来ていただいているようです。ありがとうございました!」


なんか嬉しかったです(笑)



終演。




とにかくKitaraは評判どおりに音が美しく、最後の一音が消えてもまだ残っている音があって、それが聴こえなくなるまで聴きたくて、拍手がすぐにはできなかった。


みんな同じ気持ちだったようで、美しい音を思いきり堪能できた。

素晴らしいライブだったね。




旭川まで日帰りのNさんたちにお礼を言って別れて、東京の友人と軽く呑んでからバットルズへ。


そこで道内から来られた友人やそのまた友人(なんと長崎からの遠征!)と一緒になって、楽しく呑んだ。


ひとりの友人が「今日買ったイカリンバ、わたしのにはシリアルナンバー書いてなかったですよー」と言われたので、

そんなはずはない!と見せてもらった。


「ほら!足が描いてあるだけ!」

  ↓


「いやこれ、111番!!」


みんなで大爆笑。


めでたくオチがついたところで、これにてお開き。(笑)