PERIDOTS TOUR 2012 “Follow The Stars” @心斎橋・Music Club JANUS(3/11)
1年前の震災のあと春から夏にかけて仕事が超忙しくなり、時間が取れずに何度かライブを飛ばしてしまったことがあって、そのうち以前ほどライブに行きたいという意欲が小さくなってしまった。
だけどどうしてもこのライブには行きたい!と思うバンドやアーティストがあって、そのうちのひとりがperidots。タカハシコウキさんのソロプロジェクトだ。
本当かどうかわからないけど、バンドスタイルのときは「 PERIDOTS」、アコースティックのときは「peridots」と表記すると聞いたことがあって、それでも6年半前に彼に出会ったころのイメージで小文字表記にこだわっていたのだけれど、もうそんなことはどうでもいいと思えてきた。
なんだか物事に対する執着が薄れてきている気がするのは、年を取ったせいだろうか。
・・・と、書きながら、そうか、peridotsとも6年半の付き合いか、と思うとしみじみしてきた(笑)
奇しくもこの日は震災からちょうど1年。
ライブ数日前のタカハシさんの日記を読んで、いろいろ考えさせられた。
「僕はperidotsとしてステージに立つ時は、音楽に全てを託したい。そう思っています。 」
ライブ当日。タカハシさんつながりの友人に久しぶりに会えた。思えばタカハシさんつながり=syrup16gつながりともいえるなあ。
タカハシさんの関西初お目見えは、2005年9月2日の syrup16g vs VOLA & THE ORIENTAL MACHINE@大阪BIG CATでのライブ、オープニングアクトだった。
わたしも友人たちも、あの日以来タカハシさんの声に音楽に、惚れちゃったんだなあ。と、またもしみじみ(笑)
1年間ライブできなかったこともあったけど、みんなで我慢強く待っていた。
開演。<セットリスト>
■第一部
01.EXPO
02.Teenagers
03.Tokyo to Tokyo
04.Last One
05.eyes
06.Raining,raining
07.“shoulder”
08.andante
09.リアカー
■第二部
10.Smile
11.Rush
12.Head to Toe
13.Life
14.異常気象
15.I Want to Be Toby
16.長かった一日が終わろうとしている
17.労働
18.メトロ
19.miracles at night
■En1
01.歌は常に雄弁である
02.オールライト
03.Follow The Stars(in your heart)
■En2
04.My Mind Wanders
『EXPO』
茶の間から 希望の国へ
音楽まで 愛する君経由
力強いタカハシさんの声を聴きながら、ふっと泣きそうになってしまった。
1曲目から、しかもこの曲で?
『Teenagers』
自然と起こる手拍子。以前のperidotsのライブではあまりなかった光景だ。
光太郎さん(gt)、FIREさん(ba)、中畑ダイキちゃん(dr)、村田さん(key)
バンドが今のメンバーになってから、タカハシさんは本当に楽しそうだ。
5曲目の『eyes』は、タカハシさんはハンドマイクで、村田さんのピアノに乗せて。
高音部分が身震いするくらい美しく、この曲はやはりライブで聴かないと凄さがわからないな。
心の中をしん、として聴いた。
『Raining,raining』のあとのタカハシさんのMC。
「雨が降ったりやんだりしているけど、ここは大丈夫です。
雨風が凌げる屋根と・・・僕たちがいますから。」(笑)
ちょっと照れくさそうに冗談っぽく話すタカハシさんに思わず笑っちゃったけど、じんとした。
タカハシさんの音楽は、わたしたちを冷たい雨風から守ってくれているんだなと思い、また、そういう言葉を言えるようになったんだな、と思った。
そして、前半最後の3曲が素晴らしくて・・・
『“shoulder”』
小さな幸せも こぼさずに手に取ろう
君の夢も目を覚ます
僕が希望になってみせる
2006年6月の自分の日記に、この曲のことを書いてる。
「peridotsの曲“shoulder”を聴いていたら泣きそうになった。
よかった、まだ感動できる。
響いてくる。
それなら、まだ大丈夫。」
仕事でいろいろあって、ボロボロになっていた頃だ。
花が咲くのは明日が美しいから
空が青いのは明日が新しいから
大切なことは ふとした中にあった
大切な人は点した灯の中で 笑った
涙が、止められなくなった。
今回のライブでこの曲が聴けるとは思わなかった。
タカハシさんの想いが伝わってきた。
『andante』
いやもう、この流れで泣くなというのが無理(笑)
今回のアルバムで一番大切にしている曲。
不思議なんだ
ここまで
たどり着いたこと自体
この短いフレーズが、タカハシさんの今までを表している。
「これが僕の魔法」
ずっと魔法にかかっていたい。
最後は『リアカー』ですか、ああそうですか。
「僕にとって、大切な、特別な1曲を歌います」とタカハシさんはこの曲の前に言われた。
そして毎回この曲をライブで聴くたびに泣くわたし(笑)
夜が明けてく どこかで 目覚ましが鳴る
命がざわついている リアカーは空っぽで
100年経ったら またここで笑って会おうよ
諦めきれないから ずっと続いて行く
僕はそう思う 僕はそう思う
君はどう思う?
僕はそう思う
好きすぎて歌詞を全部書きたい気分を抑える。
タカハシさんの核になっている曲だと思う。
この曲が大切で特別と言うタカハシさんを、わたしは大切にしたい。
「これでファーストセット終了です。15分ほどしたら戻ってきますので、お酒でも買って、周りにいる知らない人二人と喋ってください。悪い人はいないはずです。」(笑)
二部制という、思わぬ展開(笑)
ななめ後ろにいた背の高い女性と話していたら、泣きすぎて目がうるうるだったせいかコンタクトがずれてしまい、慌てて洗面所へ駆け込み直した。
おかげで一人としか喋れず。
しばらくして第二部の始まり。
・・・・一部で力尽きました(笑)
一部の9曲で終わりと言われても不満はなかったと思う。
もちろん二部からアンコールにかけても素晴らしくて、特に『長かった一日が終わろうとしている』のアウトロから『労働』のイントロにつながっていくところは、さすがだったし、これバンド!という感じだった。
そういえばタカハシさん、どのタイミングだったか「バンドもいいでしょ?」といたずらっぽく笑って言われていたな。
そして本編が終わったら、客からだけでなく、バンドメンバーからも大きな拍手を送られていた。
愛されているね。
アンコールの途中で、「メンバー紹介します」と。
「今日もお洒落な光太郎さん。オシャンティですね(笑)・・・落ち込まないでくださいよ。」(笑)
「今日もキュートな、村田昭!」(笑)
「今日もモードなダイキちゃん。モードですねぇ。ウェブデザイナーみたい。」(笑)
「今日も地味なFIRE!(←実は一番派手)」(笑)
「いつも派手な高橋孝樹です(爆)そんな五人でやっています。」
個人的にはタカハシさんの後ろにダイキちゃんがいるという状況が、とても幸せです(笑)
Wアンコールで『My Mind Wanders』
ボーカルはもちろん、バンドのグルーヴが素晴らしくて、思わずこぶしを上げて飛んでしまった。
他のお客さんも同じだったようで、PERIDOTSのライブのライブで見たことのない光景が繰り広げられました(笑)
タカハシさんにあんなに楽しそうに歌われちゃうとねー、のっかるしかないよねー
終演。
心から「ありがとう」って、みんなが拍手しているのがわかった。
タカハシさん、話す言葉は少なくても、音楽で確かに伝わったよ。
これからもこの日を忘れず、美しい明日を迎えたい。
そして100年経ってもまたここで笑って会おうよ。
ありがとう。