星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

去っていくあなたへ

“危険を冒す”ということ




笑うこと。それは、愚か者に見えるかもしれない危険を冒すこと。

泣くこと。それは、感傷的に見えるかもしれない危険を冒すこと。

他人に手を差し伸べること。それは、自分が巻き込まれてしまうかもしれない危険を冒すこと。




感情をさらけ出すこと。それは、あなたの本当の姿をさらけ出すかもしれない危険を冒すこと。

人々の前であなたの考えを述べたり、夢を語ること。それは、それらを失うかもしれない危険を冒すこと。

愛すること。それは、その見返りに愛されることがないかもしれない危険を冒すこと。




生きること。それは、死ぬかもしれない危険を冒すこと。

希望を持つこと。それは、絶望するかもしれない危険を冒すこと。

挑戦すること。それは、失敗するかもしれない危険を冒すこと。




だが、しかし、危険を冒すことを避けてはならないのだ。

なぜならば、人生における最大の失敗とは、何も危険を冒さないことなのだから。

危険を冒さない人は、何事も成し得ない。

何物も得ることができない。そして、何者にもなれないのだ。




その人は、苦しみや悲しみを避けることができるかもしれない。

けれどもそれは、学ぶことも、感じることも、変わることも、成長することも、愛することも、そして生きることもできない、ということ。




その人は、“安全確実”という鎖につながれた奴隷。自由を剥奪されたのだ。

危険を冒す人。その人だけが、真に自由なのだから。



(作者不明)