信じること
最近のニュースを見ていると、気が滅入ってくる。幼い子供たちが被害者だったり、前途有望のはずの若者が加害者だったり・・・
ふたりの息子が小学校低学年で学童保育に通っていたとき、神戸であの連続児童殺傷事件が起きた。
まだ犯人の影も見えない頃、学童の指導員の先生が「危険なので学童が終わる頃、お迎えに来てください」と言われた。そんな融通のきく職場ではなかったので「かまわないので子供たちだけで帰してください」と言った。
冷や汗が流れた。子育てって勇気がいるなあ、と思った。
いつごろからだろう。子供が巻き込まれる犯罪のニュースを見るたび自分の子供たちの身を心配していたのが、逆になり始めたのは。
もしこの子が人を殺めたらどうしよう。そんなことになったら、いっそこの子を殺して自分も死のうか・・・・なんて。
被害者の方のことよりまっさきに、加害者の親御さんの気持ちを考えてしまう。どこでどう間違ったのか、って思うのだろうか。それよりまず「まさかわが子が」と信じられないかもしれない。
もし、状況証拠しかなくて、自分の子が「オレはやっていない!信じてくれ!」と言ったとき、信じることができるのだろうか。
・・・・あやしい・・・・・「うちの子に限って」というほど自分の子育てに自信がない。
そんなことを親が考えているなんてことを息子が知ったら、人間不信に陥るだろうな。でも、人を育てるのって、足が震えて歩き出せないくらい怖いことなんだよ。
人を信じるって難しい。
でも人を信じなきゃ、人なんか育てられない。
まず自分を信じて、人を信じて。