星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

the pillows Wake up!Tour@ZEPP OSAKA (9/24)

告白すると(いやしょーもない告白ですが)、ほんの少し前までこう思っていた。


なんでひとつのバンドの同じツアー中に、複数の会場のライブにわざわざ行くんだろう。

セットリストも演出もそれほど変わらんやろに、あほちゃう?



・・・あほなのはわたしだった。


たとえ同じ会場で2daysのライブがあったとしても、それはまったく別物だ。

ライブを甘く見ていたわたしが悪うございました。平にお詫び申し上げます。(誰に?)



7月から数えて7回目のthe pillowsのライブ。(フェス含む)

もう立派なおっかけ?(笑)

でも遠征なしの関西圏内で3ヶ月の間にこれだけライブがあるってのは、参戦するわたしが凄いのじゃなく、ライブやってくれるピロウズさんが凄いと思う。



どのライブもそれぞれ違った楽しさがあり、同じ曲聴いても毎回感じ方が違ったりする。

それはバンドのコンディションだけではなく、自分自身の体調、精神状態、それから同じ空間にいる人たちとの一体感、ライブハウスそのものが持つテンションみたいなもの・・・などなどいろんな要素が影響している。


だからライブはやめられない。


さてZEPP OSAKA


前から書いているけど、大きすぎるZEPPは苦手。

遠いし、それだけいろんなファンが集まるし、後ろのほうだと曲が見えない。

贅沢だけど、歌ってるひとや演奏しているひとの表情が見えないライブはイヤなんだ。


数日前から精神状態があまりよろしくなくて、ひとり参戦で、まして雨降りということもあってテンション低めで会場へ。

でも途中で偶然いろんな人たちに出会って、どんどんHighになってきた。



極めつけはぼーっと開演待ちしているときに出会った女の子。


あとから入ってきて隣に来た彼女、わたしを見るなり、

「あ!わたし、覚えておられます!?」

顔を見ると確かに見覚えが。

「Peeちゃんのラジオのとき隣にいました!」

「あ、あの白い服着てた!?」

「そうそう!!」

この広いZEPPで会えるとは。


「あのもしかして、リンコさんでは?」


がーん、なんでわかるの??(こういうのにもだいぶ慣れたけど)

よく話してみると、某サイトで会話を交わした(コメント上で)ことがあったようだ。凄い偶然。


おかげで開演待ちの長い時間があっという間に過ぎるほど楽しかった。ありがとう。



そして開演。当然のことながら、2週間前のなんばHatchのときと同じセット。

今日のセトリはどんなんかな?(以下、演出含めてちょっとだけネタバレあり。例によって長文)



<セットリスト>

01.Wake up! dodo
02.Skinny Blues
03.I know you
04.Dead Stock Paradise
05.プロポーズ
06.空中レジスタ
07.Ladybird girl
08.シリアス・プラン
09.プライベート・キングダム
10.つよがり
11.Swanky Street
12.MY FOOT
13.Black Sheep
14.BOAT HOUSE
15.GIRLS DON'T CRY
16.その未来は今
17.サード アイ
18.Century Creepers(Voice of the Proteus)
19.プレジャー・ソング
20.LITTLE BUSTERS
21.YOUNGSTER(Kent Arrow)
22.ROCK'N'ROLL SINNERS


En.1
01.Ride on shooting star
02.スケアクロウ
03.Sweet Baggy Days


SE:YOUNGSTER(Kent Arrow)


En.2
01.ハイブリッドレインボウ



フロアは細かく柵で仕切ってあった。

最前ブロックの一番後ろにいたが、ピロウズ登場でみんなが前に行ったのでついていった。

でもモッシュの中に入っちゃうと踊れないので2曲目でまた最初の位置まで下がった。

下がりすぎて柵に腰をぶつけて我に返る。(柵があることを忘れていた)
せっかくテンション上げたのに、微妙だ・・・


ZEPPがSOLD OUTとのことでお客さんいっぱいのはずが、柵のせいでか最前付近もさほど押しが強くなかったみたい。まんなかへんは結構盛り上がっていたけど。

ピロウズ初心者らしき人と、ベテランバスターズが入り混じって、さすがZEPPって感じ。



●このツアーで初めて聴く『Dead Stock Paradise』に「きゃあ〜〜!!」って盛り上がったけど、わたしの周りは冷静(というか無反応?)な人が多かった。なんで〜?
ひとりではしゃぐ。



ピロウズTシャツを普段でもよく着ているというさわおさん、先日新幹線の席が隣りだったPeeちゃんと偶然同じピロウズTだった。しかもピンクの!
(↓これ?)


「まるで新婚さん!林家ペーとパー子じゃなくてPee子!」(笑)

「福岡でのライブのとき近くにかっこいいTシャツやポロシャツ売ってる店があったから買って帰ったんだ。そしたら真鍋くんも同じの買ってた!」(笑)

笑いながらうなずくPeeちゃん。

「今夜の打ち上げはちゃんと打ち合わせしようぜ。おそろい着るように」(爆)


「そんな愛する真鍋くんに捧げるうた、Ladybird girl!」

妬けちゃう〜(かなり本気で)



●淳くんの後ろのアンプの上にいた400%バスターくん。

今日はバンザイして立っていた。後ろにいる女の子たちに教えてもらって気づいた。

やっぱりほしい・・・・7000円・・・・ライブに行ったらスタンプもらえて、10個たまったら10%offとか・・・ない?



●「この前ここZEPPに来たのは、ミスチルとの対バンツアーのときだったね。

あのとき“早く桜井くん出てこないかな〜”っていう無言の圧力と闘って・・・大変だった(笑)」


(一緒に闘ってたよ!)


「今日はこのZEPP・・・自力で・・・SOLD OUTだぜ!!ありがとう!」

(歓声と拍手〜)


「おじさんになるほど人気の出るピロウズ(笑)」とも言われてた。


た、確かに・・・


「つよがる必要も無いけどつよがっちゃおうかな」

と『つよがり』を。


相変わらずPeeちゃんのギターは凄い。でもこのときのギターの音は他の音にまぎれてしまい、ハッチのときほど届かなかった。惜しい。(よくわからないけど音響の関係?)


●そして次に『Swanky Street』


札幌のアンコールでやったと聞いてうらやましかった。

歌いだしのさわおさんの声がとてもきれいで、泣きそうになっちゃった。照明もきれいだった。


●「ピロウズなんかが好きな変わり者のための歌、3連発」

「アレンジを変えられるとがっかりすること多いだろ?(みんな大きくうなずく)
でもそんなの関係ねぇ!!」(爆)


で、ポップな『Black Sheep』。
聴きながら次の12月のライブが楽しみになってワクワクしてきた。
昔の曲を今のピロウズがライブでやったらどんなになるんだろう。できれば鬱曲は鬱曲のままでお願いします(笑)



●淳くんのMC。

大阪の友達の子供でピロウズファンの子がいるんだけど、PVを見ていたその子がお父さんに、

「なんで淳は出てないの?」と聞いたそうだ。

サポートだからって言ってもわからんやろな、と困ったそのお父さん、名案がひらめいた。

「それは、淳がかっこ悪いからや!」(爆)


・・・「今日は僕がかっこいいことを証明するために来ました」

と、2階席を見上げた淳くん。友達親子さんが来てらしたのかな?



●Peeちゃん「僕はよく財布を忘れるんです」(笑)

「今日も買い物にコンビニ行って、レジで財布忘れたことに気がついて・・・(笑)

“ダメですよね?”って聞いたら、“ダメです!”って」

そりゃそうや!

「どうしようかな、って困ってたら、入り口に天使みたいに立ってた人がいて・・・その人、僕のこと“サザエさんみたいだな”って」(爆)


●そしてPeeちゃんに「その天使、佐藤シンイチロウ!」と紹介されたシンちゃん、

「真鍋くんはほんとによく忘れるんですよ。今年の初めにアラバキロックフェスってのに出演したときに、真鍋くん淳に1000円借りてて・・・」

「それを返したのを見たのはサマソニのときだよ!次12月のBIG CATのときには返してね、今日のアイスクリーム代」(笑)

(ん?BIG CATって?ハッチの間違いやん! 笑)


さわおさん、Peeちゃんを見て、

「そんなヤツだったのか・・・・もう離婚だな!」(爆)

よかったらわたしを後釜に・・・って思ったのはわたしだけ?



●『その未来は今』が聴けると思わなかったので、またもやきゃー!!っと飛び跳ねちゃった。

わたしの前には背の高い男の子たちが多くて、左右に飛んでベストポジションをキープした。

声が良く出て歌詞がはっきり聞き取れて、さわおさん今日も絶好調!



●「若い頃は悲惨な生活さながらそういう曲が多くて(笑)・・・ストレンジカメレオンとかが代表曲とよく言われて。もちろん自分でも大好きな曲なんだけど・・・無理して自分を作らなくちゃなんなくて・・・でも最近はそんな必要ないんだ。最近の俺は機嫌がいいんだ。これもみんなのおかげだよ・・・喜びの歌、プレジャーソング!」


さわおさんの作る曲は、本当にさわおさんの心から出たもんなんだなあ、分身みたいだ、と思った。


●『YOUNGSTER(Kent Arrow)』のハンドクラップは凄かった。

この曲のときだけは2階から見てみたい。(ステージからでもいいけど)迫力あるだろうなあ。



●ライブ後半には例の3頭の大熊登場。大熊になるまでやや手間取っていた。

ネタがわかっていたので感動がハッチのときより少なめだったのはしょうがないね。何回見てもかわいいけど。もうご本尊って呼んでいいですか?(笑)




でも・・・・


アンコールの『Ride on shooting star』のときに、この3頭が全身でゆらゆらリズムをとってた!

気のせいかと思ったけど2番でもそうだった。

間奏の、“ディンドンディーン ダダッダ ダダッダ♪”のところ。


ハッチでもやってたかなあ。直立してただけだったと思うんだけど。気づかなかったのは確か。


進化したのか?と思って、ホントにびっくりして感動しちゃった。

20周年のときにはハンドクラップするご本尊さまをぜひ!(笑)



●3頭の大熊が退場(と呼んでおこう)するとき、シンちゃんが後ろを気にしていておかしかった。(前回はあわやのところで逃げ出したらしい)


「彼らとはあと少ししか会えないと思うとちょっと寂しいね」とさわおさん。

会場から男の子が“ちょーだい〜!”と。


「ちょうだいって・・・そんな豪邸じゃないだろ!」(笑)

「それに20周年のときに使いまわしすんだぞ!保管してくれるってんだったら別だけど」(爆)



●「昨日大阪に着いてヒマだったので、心斎橋(だったか?)のHMVでDVDを見てたんだ。
ロックスターだからみんなにサインせがまれて大変で・・」(笑)

「ほんとは誰にも気づかれなかった!オールナッシング!!」


もったいない(笑)


「『スケアクロウ』のDVDを前兄貴に借りて1回見ただけなのを思い出して、買って帰ったんだ。なんとたったの980円!嬉しいような切ないような・・(笑)

夕べ夜中3時頃目が覚めてそれを見てて・・・

見返すと記憶違いのことも多くて・・・スケアクロウ(曲)を出した頃のインタビューで結構いい加減なこと俺言ってたな、ヤバいな、って」


「いいシーンがあるんだよ。アル・パチーノジーン・ハックマンのふたりがレストランで握手するんだ。友情とか、約束とか・・お互いを裏切らないための誓いとかで3回。

それで思ったんだけど、俺たち、真鍋くんやシンちゃんと握手したことがあったっけなって。

若い頃は無くて、そういえば15周年のときに1回だけ、“お疲れ様”みたいな握手をしたな」


「でも、俺たちにはそんな誓いの握手は必要ないんだ。


なぜなら・・・



俺たちの気持ちは、いつも同じほうを向いてるから」



スケアクロウ




・・・なんだよ。

クサいよ。

ずるいじゃないか。

らしくないよ。



そんな泣かせMCしてから歌うなんて。


今日だけじゃなくて、これから聴くたびに泣いちゃうじゃないか・・・


泣けてくるのに幸せだよ?変だね。



●Wアンコールは『ハイブリッドレインボウ』


さわおさんの声が、本当にきれいだった。ありがとう。



●「今度キングレコード時代のシングルコレクションが出るんだ。勝手に出せば?じゃアレなんで、ツアーをやることにしたよ」(大きな拍手)

「ハッチ・・・ハッチだったよね?さっきシンちゃんはBIG CATって言ってたけど」(笑)

「だから次は別々です」(笑)

「ドラム聴きたいひとはBIG CATへ。(自分の胸に手を当てて)歌を聴きたいひとはハッチへ」(爆)


どーすりゃいいのさ!(笑)





もうすぐやみそうな雨の中、駅へと向かった。


楽しかった。


盛り上がりとサプライズ演出への感動はハッチのほうがよかった。


バスターズの一体感はウィンターランドのほうが上だった。


でも今日も楽しかった。

大きいハコならではの音も楽しめた。


このままZEPP以上の大きいハコでしかやらなくなるようなバンドじゃないよね?



「俺たちに誓いの握手はいらないんだ」ってかっこよすぎ(笑)

でも忘れられない。



変わる、変わらないってことじゃなく、自分の心に正直に生きるって、いつの時代でも難しいよね。

でもポーズじゃない、本当にそんなバンドがいるのかもしれない、って信じてみようかな。



「でも」が多すぎ(笑)