星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

 the pillows LOSTAMN GO TO YESTERDAY@Zepp Tokyo(12/14)





12年間在籍していたキングレコードが、移籍を機に在籍中のシングルコレクションを出すらしい。

自分たちが興味があるのはやっぱり新曲とかこれからの曲だから、コレクションやベストを出すって言われても、ふ〜ん、って感じだったけど、12年間もお世話になったしせっかくだからツアーでもやろうか、と東名阪のライブハウス3ヶ所(+追加公演1ヶ所)だけの短いツアーをやることになった。(さわおさんのMCより)


わたしも、昔のシングル曲やc/wが聴けるのは楽しみ、ファンになってから買い集めた昔のCDの曲を、今のピロウズがやったらどういうふうになるんだろう、と楽しみだった。


そう、ただ楽しみだったんだけど・・・



12年間の歴史を18年のキャリアをもって行なったライブは、ただ「楽しい」を超えるものがありました。


それを初日の名古屋で感じて、大阪だけでは収まらず、とうとう4ヵ所すべてに参戦してしまいました。


いくら好きなバンドでも、ここまで情熱を傾けたのは初めてです(笑)




ファイナルのZepp Tokyoのライブに行こうと決めたのは4日前。3日前にチケットを譲ってくださる方が見つかり、飛行機や宿泊の予約をしたのが2日前。チケットが家に届いたのがライブ前日。


そしてライブ当日は夜勤明けでの遠征、と、かつてないハードスケジュールでした。


そのときの焦りをmixiの日記にうだうだ書いていたら、それを読んだいろんなひとたちが応援してくださって、背中を押されるように前に進むことが出来、無事にZepp Tokyoに到着することができました。


東京では初日の名古屋で初めてお会いした桔梗さんが、彼女のお友達と一緒に迎えてくださり、初めてのZepp Tokyoでも心細い思いをすることなく楽しめました。(みなさま本当にありがとうございました)




・・・・



譲ってもらったチケットはA-900番台だったけど、開場して中に入ると意外と前方が空いていた。

2つ目のブロックあたりに行こうかなと目をやると、先に入場されていた桔梗さんとshimeさんが「おいで」と呼んでくださった。平日だからお客さんの入りが遅かったのかな?チケットはSold Outだったのに。

もうひとり一緒だったトリトンさんはモッシュゾーンは避けられたのか、姿が見当たらなかった。


結局2ブロック目の真ん中の手すりにつかまりさわおさんの正面で見ることができた。わたしの一番好きな場所。今日は後ろのほうにしか行けないよな、と思っていたのでラッキーだった。



さすがZepp、ステージも広いので、今まで見たことのない照明も置いてあった。



このツアーのファイナルというだけでなく、わたしにとって今年のラストライブだ、と思うと、夜勤明けで寝ていないのも忘れて気合が入ってきた。


あっという間にお客さんでいっぱいになり、NINE MILESの曲を聴きながら開演を待った。




<セットリスト>


01.TRIP DANCER
02.RUSH
03.NO SELF CONTROL
04.Wonderful Sight
05.Sleepy Head
06.ノンフィクション
07.HEART IS THERE
08.Nightmare
09.白い夏と緑の自転車 赤い髪と黒いギター
10.開かない扉の前で
11.Ninny
12.DAYDREAM WONDER
13.ガールフレンド
14.Tiny Boat
15.Tokyo Bambi(新曲)
16.Ladybird girl
17.彼女は今日,
18.ONE LIFE
19.Swanky Street
20.ストレンジ カメレオン
21.その未来は今


En1

01.cherry
02.ハイブリッド レインボウ


SE:TRIP DANCER


En2

03.サード アイ
04.Advice



●「今日は膨らむバスターくんはいません!」

(わかっているけどみんなで“えー!?”と言った)

「かわりに俺が髪を膨らませて来ました!」(笑)


そう、バースデーライブのときにパーマ当たってたもんね。

あの日より今日のほうがちゃんと膨らんでいた。



●すぐ後ろの男の子が、最初っからフルコーラスで歌っていていらっとした。

周りの子たちはみんな口パクしてがまんしてるのに。

思わず2回くらいガンを飛ばしたら、黙ってくれた。ごめんよぉ〜〜


もしやめてくれなかったら振り向いて

「ちょっとそこのボク、さわおさんの声が聴こえへんわ。ボクの歌聴きにわざわざ飛行機乗って来たんやないからね。どうしても歌いたいんやったらせめてサビのとこだけにしてくれる?」

と言おうと思うくらいに気合が入っていた今日のワタシ。(笑)



●ノンフィクションのブレイクは、916で止まった市松模様の腕時計の話。(ピロウズを結成したのが18年前の9/16)

今日は腕時計のことを「止まっちゃったから今はリストバンド代わりになっているんだ」とも言っていて、妙にウケてしまった。


で、「この話はノンフィクションです」

わかっていてもいつもわくわくしちゃう。



●『開かない扉の前で』のことは「こういう陰口みたいな曲を作ってやってきたんだ」と笑いながら表現していた。

(この曲については大阪ライブのレポ参照)

今でも忘れられないくらいに口惜しかったんだろうな。



●「今からやる曲はピロウズ第2期の曲。この頃は俺も若かったはずなのに、おとなっぽい曲を作ったなあ・・・今回のツアーでいっぱい練習したんだけど・・・

今からはピロウズコピーバンドのライブです」(笑)


『DAYDREAM WONDER』


この曲はどの会場でも緊張気味に演奏していたようだけど、今日はとうとうコピーバンドか(笑)



●“さわおカッコイイ!!”の声に、今日も「知ってる」(“る”は巻き舌で)


何度か髪の毛を気にしたそぶりを見せて、「大丈夫?髪の毛膨らんでる?」(笑)

それに対して“カッコイイよ!!”と声が飛べば、「だからそれは知ってるって(笑)髪の毛膨らんでる?って聞いてんだよ!」(笑)



途中でネクタイをさわって、「曲がってるな。どうしても真鍋くんのほうを向いちゃうんだよ」と結びなおすさわおさん。

それをしーんとして見守っていたら、「マイペースすぎますか?」と苦笑い。


先週のAXと違ってお客さんから掛け合いの声がたくさん飛んで、大阪にいるみたいだった(笑)



●DAYDREAM WONDER〜ガールフレンド〜Tiny Boatと、「いい曲だけど売れなかった」シリーズが終わると、

「いい曲だなあ・・・・俺、いい曲しか作れないもんなあ」とさわおさん。


“天才!”と声が飛んだ。


「この天才はギターをよく間違えるんだ(笑)・・誰もギターなんか聴いてないだろうけど」

みんなシーンとして聞いていたら、


「なんだよ、ここにフォローはなしかよ?」(爆)




●(いい曲、に対して)女の子が、“どうして今まで隠してたのー?”と。

「・・・隠してたわけじゃあ・・(笑)“どうぞ聴いてください”って差し出してたんだけどね。でも、“開かない扉の前”だったんだよ」(笑)




「いい曲だって言わないと、誰も褒めてくれなかったもんな(笑)陰口みたいな曲を作ったりして・・・歌っていて思い出して泣きたくなっちゃったよ」


男の子が口々に、


“泣いてもいいよ!”

“一緒に泣くよ”


“俺の胸で泣け!”

「お前の胸では絶対泣かん!」(爆)


切り替えし早っ!(笑)



どのときだったかな・・・

男の子が何か叫んで、それに対してさわおさんが切り替えして答えたら、その男の子、まさかさわおさんが答えてくれるとは思わなくて焦っていて、それを見てるさわおさんの顔が得意そうだった。「してやったり!」、みたいな(笑)

またそんな顔してるさわおさんを見るのが楽しかったりして。(つか、かわいい!)




●『Ladybird girl』のときの照明がとてもきれいだった。

歌いだしたさわおさんに集まっていた青いライトが、サビになると四方に散って、2番の歌詞のはじめになるとまた集まってきて・・・言葉では表わせないけど、照明に見惚れていた。

美しいライトを浴びるさわおさんは、やっぱりロックスターだった。(なんじゃそりゃ)




●メンバー紹介。


淳くん「さわおくんは髪の毛の膨らみを気にしてますが、僕は身体の膨らみが気になります」(笑)

東京マラソンに出ようと思ってトレーニングしていたけど断念してやめてしまい、そしたら10Kgくらい太ってしまったとか。そういえば・・・(笑)



Peeちゃん、さわおさんに「NINE MILESの真鍋くん」と紹介されて、「情熱を賭けたCDができました」と。

このあとおもしろいことを言ってた気がするけど忘れちゃった。いつもPeeちゃんをぽーっとして見つめてて内容忘れちゃう。(思い出したら追記します)



さわおさんに「前のツアーのときよりぐっと、ぐっと(位置が)下がったシンちゃん。もう上から目線では言えません」(笑)と紹介されたシンちゃん。(Wake upツアーのときはドラムの位置が高くて後ろからでもしっかり見えていた。元の位置に戻った)


シン「これからは庶民感覚を大切にしていきたいと思います!」(爆)



そして「運転免許の更新の期限が、誕生日の1ヶ月あとまでに変わったの知ってますか?・・・いきなりだけど(笑)」

“???”と思いながらうなずく。

「だから、俺の免許証は9月16日の日付で止まってます!9・1・6」(シンちゃんの誕生日が8/16)

みんな笑いながら大きな拍手。



あ、それからシンちゃん、「8月16日生まれの有名人と言えば・・・・マドンナです!」

それ聞いて肩震わせて笑うPeeちゃん(笑)



(シンちゃんすまして)「この話はノンフィクションです」


と、『ノンフィクション』のブレイク後のドラムを叩き出す。

あわててギターをかまえて弾き始めるさわおさん。


さわお「叩かないでよ!あわてるよ〜〜〜!」(爆)


さわおさんのあわてっぷりとすましたシンちゃんに大爆笑。


笑いながら、ピロウズっていいチームだなあ、としみじみ思った。





ライブの後半のMCについては長くなるので最後に・・・




●アンコール。

「ロックンロールは好きですか?」


『cherry』


この曲は、ほんっとにライブ映えする曲。

Peeちゃんのギターも冴えるし、踊れるし、ライブで聴けなかったら良さがわからなかったな。



●そしてまた「髪、膨らんでる?」と気にするさわおさん。

ところがぺちゃんこに。


ひとりの男の子が野太い声で真剣な口調で「さわおさん!しぼんでます!!」と。


それを聞いたさわおさん、驚愕の表情を浮かべてギターを抱えたまま崩れるように後ろ向きに倒れていった。

スローモーションのように・・・(爆)


涙が出るほど笑ったよ。ほんとにもう!!


そして起き上がり両手で髪の毛を整える。今度は膨らますんじゃなくて七三に分けたり横の髪を耳にかけたり(笑)




●『ハイブリットレインボウ』のときのわたしはもう泣き笑い状態。

感動的だった。


「Can You feel?」

ってさわおさんに言ってもらうためにライブに来た気がした。



●Wアンコールでは例によって全員いつものビールを片手に登場。


淳くんと(わたしたちはパントマイムで)乾杯!


“おいしい?”と聞かれたPeeちゃんは、にこっと笑って親指を立てて合図。動作ひとつひとつに見惚れる(笑)


見えなかったけどシンちゃんはマジ呑みしてるはず(笑)


さわおさんは腰に手を当てて一気呑み。


おいおい、また歌ってる最中ゲップ出るよ!ってみんな思ったはず(笑)

さわおさん、呑んでからぴょんぴょん飛んだり胸を叩いたりしてた。ミルクを飲んだあとの赤ちゃんを、縦抱きしてトントン背中を叩いてゲップを出させるのとおんなじだ(笑)


●「いい気分だなあ〜。曲増やしてもいいかな?」


みんな両手を挙げて“いえ〜〜い!”と大喜び。


「おまえらに言ってんじゃないよ。照明さんにだよ」(あらそうなの?笑)


で、OKがもらえたらしくやってくれたのが『Advice』!


大盛り上がりだった。サマソニ以来だーーー!




●前後するけど本編後半、『彼女は今日,』のあとのMC。


さわおさんはゆっくり丁寧に、みんなにきちんと伝わるようにこう話してくれた。


GLAYや、Mr.Childrenみたいに

日本中、誰でも知っているようなバンドになりたいって

思ったこともあった。


ミッシェル・ガン・エレファントみたいに

ロックの世界を覆すようなバンドになりたいって

思ったこともあったよ。

・・・ま、これは今でも少し思ってるけどな。(笑)


でも・・


長い長い、


長い時間をかけて、


世界でたった一つの本物のピロウズになれたと、思ってるよ。」




〜『ONE LIFE』


Peeちゃんのギターイントロ。

 

 どんな靴を履いてても
 歩けば僕の足跡
 立ち止まればそれまで
 僕が終わる印



・・・こんなMCにかぶせて『ONE LIFE』聴かされたら・・・・・


このあと『Swanky Street』〜『ストレンジ カメレオン』ときたら・・・・




泣くなっていうほうが無理。



前にPeeちゃんが言ってた言葉や、シンちゃんの言葉を思い出した。


「バンドが八方ふさがりになったとき、先頭に立って旗を振っているあの男の孤高の背中を見ると、それを押さざるを得なかった。あの状況でバンドを引っ張っていく、一番年下のあいつの後姿の、なんと逞しく見えたことか」(Peeちゃん)


「バンドは解散しちゃだめなんだ!」(シンちゃん)



この数日の間に起こったいろんなことが思い出されて・・・・


ライブが終わってみんなと別れてホテルに帰ってから、さわおさんの言葉が蘇ってきてまた泣いた。帰ってからのほうがたくさん泣いたかもしれない。



「世界でたった一つの本物のピロウズになれて嬉しい」


大好きなバンドがそう思って音楽を続けてくれたら、とても幸せだよね。


あのときは、あの空間には愛が満ち溢れていた。

大げさじゃなくそう思う。





ライブが終わって引き上げていくとき、さわおさんはまたカラの缶を頭の上に乗せて2・3歩しゃなりしゃなりと歩いて見せてくれた。


ツアーが終わっちゃう寂しさもあるけど、またすぐ会えるよね。


バイバイと手を振ってステージから消えて行くさわおさんを、みんなでいつまでも見送っていた。




この日のライブで、とっても大切なものをもらった気がした。


ありがとう、ピロウズ


そしてこれからもよろしく。





下の写真はZepp Tokyo付近で見た夕陽。

この日のライブとともに忘れないよ。