星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

BUMP OF CHICKEN 2008 TOUR "ホームシップ衛星"@大阪城ホール(3/6)




それまでのわたしにとって、音楽はただのBGMだった。


それが、曲に感動するとか、曲と向かい合うということがどういうことかを知ったのは、『ユグドラシル』を聴いてBUMP OF CHICKENというバンドを知り、藤くんの作る曲を知ってから。


初めて行ったライブがBUMP OF CHICKEN『MY PEGASUS』@神戸チキンジョージ(2004.11.1) 


初めてのライブ遠征がBUMP OF CHICKEN『PEGASUS YOU』@幕張メッセ(2004.12.12)



彼らを知ったおかげでsyrup16gと出会い、the pillowsとも出会えた。

そしてその音楽を通して知り合った多くのひとたちは、もしかしたら一生出会えなかったひとたちかもしれない。



そんな、どこまでも広がる大きな世界を知るきっかけをくれたBUMP OF CHICKEN


だから藤くんの顔を見ると「ただいま!」と言いたくなるんだ。






ユグドラシル』を聴くきっかけをくれた次男と一緒に大阪城ホールへ。


グッズを買ってからMIRUさんと落ち合い、ホールの前の橋を渡ったところにあるビルで3人で食事をした。

そのあとホールに戻る途中で見た大阪城ホールは、川がきらきら反射してきれいだった。(逆光で写真はうまく撮れていないけど)



クロークに荷物を預けてアリーナ組が並んでいる列に並ぶ。

運よくA1ブロックのチケットが取れた。今までバンプのライブを観た中で、一番前の番号だ。(前回のツアーのときはA3だった)


ブロック間は仕切りが厳しくて、各ブロックの入り口にいるスタッフさんにチケットを提示しなくてはいけないので、違うブロックには行けない。

ひとつのブロックはそれぞれ800〜1000人ずつくらい?さすがに広い。




最前ブロックの、藤くんとチャマのマイクの間(ほぼセンター)の前から6列目。

すごい場所に行けてちょっととまどう。なんたってモッシュゾーン(笑)



次男はモッシュが嫌いなので、整理券番号がよくても後ろや端っこに行くことが多い。

前にもピロウズのライブでわたしがモッシュゾーン、次男が3つくらい後ろのブロックにいるのを見た友人に、「おかあさんのほうが前!?」と笑われたことがある。

だから今日はどうするんだろう、と思ったら、ちゃっかりその場所にとどまった。

「こんないい場所、動かれへん」



開演までの時間を親子でぐだぐだしゃべりながら過ごす。


「始まったら押されて絶対6歩くらいは前に行けるよ」

「ウソや〜」

「いや、ほんまやって。しんどくなったら無理せんと下がりや」


どっちがわたしのせりふでしょう?(笑)


こうしていたら親子じゃなくて友達同士に見えへんかしら?(図々しい)



ところで久しぶりのこのツアー、前半のライブハウスのツアータイトルは『ホームシック衛星』なのに、後半のアリーナツアーは『ホームシップ衛星』なんだよね?

(最初オフィシャル見たとき誤字かと思った)


なんて思っているうちに時間が過ぎた。




SEの“A Quick One,While He's Away”が流れてきた。


あれ?いつもなら客電が落ちて真っ暗になったステージに「A Quick One」が流れてきて、ライトが当たってメンバー登場!なのに、今日は客電がついたままだ。



曲が終わると真っ暗になった。


ステージの後ろのスクリーンにぱっと映し出されたのは・・・・


銀色に輝く星の鳥!

(↓これ)

orbital period


“星の鳥”が流れる中で映し出される映像に、「うわっ、うわっ」と小さくつぶやきながら見入っていると、最後のほうでデジタル時計の秒針のようにカウントされていく数字が映った。

そのバックに映っているのは・・・この会場じゃん!

気づいたみんながいっせいに手を振る。

ステージにカメラマンがいて、会場のお客さんを左右にカメラを動かしながら撮っていた。

隣にいた次男は自分が映ったのがわかったらしく必死で手を振っている。

大きな歓声をあげながらみんなで手を振っているうちにカウントされていた数字が止まった。


『28』


おおっ!


メンバー全員の年齢だよね、これ!




映像の美しさと凝った演出に見惚れているうちにメンバー登場。


まず演奏されたのは、“メーデー

大好きな曲なのでテンションが上がった。



〈セットリスト〉


01.星の鳥 
02.メーデー  
03.才悩人応援歌 
04.涙のふるさと 
05.ハルジオン
06.ハンマーソングと痛みの搭  
07.時空かくれんぼ  
08.プラネタリウム
09.花の名 
10.Arrows
11.飴玉の唄
12.fire sign
13.かさぶたぶたぶ
14.ダイヤモンド
15.天体観測
16.supernova
17.星の鳥Reprise
18.カルマ


En

01.くだらない唄
02.DANNY




ステージの後ろのスクリーンに演奏しているメンバーの姿がゼピア色に映し出される。


ステージ両側にも天井から吊るされたスクリーンがあり、スタンドや後ろのお客さんにもメンバーの表情が見えるようにしてあった。




メーデー”が始まったときに後ろから押しが来て、3列目くらいまで押し上げられた。

それでも厳密にブロックで仕切られているせいかモッシュもおとなしめ。これなら最後までここで観れそう。



何人か後ろに大声で歌っている子がいたので、できるだけ無視することにした。




前半はほとんどMCをはさまないでライブが進む。


“ハルジオン”をやるとは思わなかったので、歌いだしのところで声を上げてしまった。





相変わらず曲が終わるたびに、メンバーの名前を連呼する人も多いが、それでも前のうさぎツアーのときよりましだった。

男の子の声が多くて、前のほうにいた二人の男の子がせいので「ふ・じく〜ん♪」と叫んだときにはおかしくてまわりのみんなで笑ったが、ステージを見ると藤くんも吹き出していた。



“時空かくれんぼ”の藤くんの歌がすごくて、拳をあげることもできず聴き入ってしまった。

藤くんの気迫に押されたのか、この曲のあとはいっさい歓声がなく場内が静まりかえっていた。



藤くんは時々声が出にくそうで、“プラネタリウム”のときにはほんとに苦しそうでハラハラした。

そのあとは徐々に立て直していった感じ。




“Arrows”〜“飴玉の唄”の流れがとてもよかった。

藤くんの声は今も変わらず優しくて、心まで届いてくる。

「あー、やっぱりこの声好きだな」と思った。





それと、もう10年以上やっているバンドに失礼な話だけど、演奏が見違えるようにうまくなったなー、と思った。(ほんまごめんなさい)




大阪城ホールはすり鉢状になっているから、自分たちの演奏も跳ね返ってきてとても気持ちいいそうだ。

「みんなの声も聴かせて」と言って始まったのが“fire sign


藤くんが増川くんの誕生日のために作った曲と言われているこの曲、『ユグドラシル』の中で真っ先に覚えた曲だ。

「ラ〜ラ・・」とみんなで歌った。

確かにスタンド席からの声もアリーナまで響いてきて気持ちいいね。




そのあとくらいだったか女の子が、「もっと歌いたい〜!」と叫んだ。

藤くん「もっと歌いたい?みんなばかりかっこいいとこ見せられちゃだめだから、俺にも歌わせて」と。


そしたらまた女の子が(別の子かも)「一緒に歌いたい!」と。


藤くん「一緒に?そういう曲があればいいですね」


と。語調は穏やかだったけど、ちょっと怒ってたかも・・




それでも、テンポの速い曲のときにはチャマがお客さんのほうに向かって大きく口パクして歌っていて、「みんな歌って!」とアピールしていたように見えて、ちょっととまどった。





かさぶたぶたぶ”はバンプでは珍しく、みんなに手拍子を促して始まった。

あ〜、こういうこともやっちゃうのか。

昔のバンプにはなかった一面を見せてもらった。



手拍子しながら「かさぶたぶたぶ かさぶたっ♪」と繰り返しみんなで歌う。

ギターを演奏したあと最後に藤くんが手拍子に加わるところでリズムがずれて、気づいたみんなで藤くんに合わせた(笑)



そしたら藤くん、

「ありがとう!みんなのは“ワンダーたぶたぶ”だったのに、俺のは“ミステリアスたぶたぶ”になっちゃった。今夜ホテルで思い出すだろうな」(笑)


増川くんに何か突っ込まれそうになった藤くん、

「俺が作った曲だぞ〜!」と。


お茶目だった(笑)




“ダイヤモンド”〜“天体観測”と久しぶりの曲が続く。



そして“supernova”


大好きな曲なのでじっくり聴きたい。けど、チャマに促されたのでしかたなしに腕ワイパーした(笑)


実は腕ワイパーはあまり好きではない。

でもこのときにまた、バックのスクリーンにアリーナやスタンドのお客さんが映し出されて、みんなで腕を横に振っているところが映った。それを見ると風の吹く草原のように綺麗だった。


なるほど、ステージからはこういう風に見えているのか。と、ちょっと感動。




最後は“星の鳥Reprise”〜“カルマ”で盛り上がって終了。



アンコール。

チャマのグッズ販促話から始まり増川くんがちょこっとしゃべって、次は升くん?

“ヒデちゃんコール”が起こったが、升くんやっぱりしゃべらず(笑)

それでもドラムの椅子?の上に立ち上がってポーズを決めてくれた。




「神様見渡す限りに〜♪」

藤くんの歌いだしに「おおっ!」となる。

タンポポの丘”の歌だ!

いつ以来?すぐには思い出せないけど、4年前のチキンジョージ以来かもしれない。大好きでよく聴いていた歌。



「少しだけ僕は咳をして〜♪」

のとこらへんで泣きそうになった。


自分の中でめちゃ盛り上がったのに、アウトロで升くんがドラムをトチる。

藤くんが後ろを向いて何か突っ込みを入れる。

また「升くんしゃべって」コールが沸き起こる。


藤「いっそしゃべっちゃえよ」


升「・・・間違えた〜〜」(爆)


藤「・・・おかしくて腹の皮がよじれそうだよ」(笑)


なおも続く「升くんしゃべって」コールに藤くん、「もう1曲やっていいですか?」と。

しつこすぎたね、ごめん。



楽しそうなメンバーに気を良くしたのか、何がきっかけか忘れたけど、なぜかお客さんから“DANNY”コールが。


藤くん「DANNY?聴きたい?」

明らかにとまどった様子。


え?わたしは“ガラスのブルース”が聴きたいねんけど・・・(←心の声)



結局“DANNY”を。


チャマが楽屋のほうを見て両手を合わせて「ごめん」のポーズをするのが見えた。


違う曲をやるはずだったみたいだね。


“DANNY”も嬉しかったし盛り上がったけど、できたら藤くんには「おまえらの言うなりにはならん」とか言って、やりたかった曲をやってほしかった。

それでいい感じにテンション上がったら、そのあと“DANNY”をやっちゃうとか。



そんなにお客さんに優しくしなくてもいいと思う。

なんだか納得できない。


フレンドリーないいライブだったとは思うけど、ちょっと違う。



やっぱりバンプが大好きだし、大切にしたいバンドであるのには変わりはないけど、これから彼らが進んで行きたい方向が今のわたしにはよく見えない。わたしが変わったからなのかな?


今感じているものが変化なのか何なのかはわからないけど、うまくいえないけど、これからも彼らを見続けていきたい。 


BUMP OF CHICKENというバンドからもらった素敵なものを、いつまでも大切にしていたいから。