怒髪天 リズム&ダンディー“Dメン2010 日比谷より愛をこめて”@日比谷野外大音楽堂(4/17)
前夜、東京はみぞれが降ったそうだ。
当日朝も雨で。
「怒髪天のワンマンの日は天気が悪い」というジンクス?があるそうで、野外なのに辛いな、と思っていたが、昼ごろには雨が上がり晴れてきた。
にわかファンのわたしは詳しく知らないが、怒髪天が野音でワンマンをやるのは初めてなんだろうか?
チケットはあっという間にSOLD OUT。
「指定席即日完売につき、急遽立見エリア解放決定!!」となったが、その立見エリアもSOLD OUT!
フジロックに出演することも発表されたし、最近の怒髪天の勢いはすごい。
その勢いに押されたわけじゃないけど、わたしも怒髪天のライブで初の遠征。(熊本・札幌はピロウズがメインだった)
そしてふと気づいたら、怒髪天のライブは今までも何本か観ているけれど、ワンマンは初めてだった。
わたしにとっての怒髪天の初ワンマンが遠征、しかも日比谷野音。めでたい!
・・・・でも、晴れてきたけど寒い。日比谷公園に着いて「はーっ」と息を吐いたら白かった。
公園の中にある野外大音楽堂に着いてから、まず物販の列に並びグッズを購入。
怒髪天はワンマンごとに(ツアーじゃなくても)Tシャツを販売するんだね。
今回のTシャツのバックプリントは・・・レアなのはいいけど普段着れないデザイン。
友人が「あのデザインは愛を試されているような気がしました」って言っていたけど、確かにそうかも(笑)
ちょっとだけ悩んでから結局購入。日比谷まで来た記念に。
今日着ることもちょっとだけ悩んだが、長袖Tシャツの上に重ね着することにした。
なーに、愛と勇気があれば着れるさ!(アンパンマンかっ)
それにこの寒さじゃあ、コートも脱げないだろうと。(弱気)
指定席なので開演までに入ればいいから、ゆっくり近くの店で暖を取ってからと思ったが、落ち着かなくて開場直後の17時過ぎに入場。
B7列のシミさん側。通路側で観やすい!
座っていると、この公園特有の風が吹いてきてめっちゃ寒い!凍えそうだ・・・
さっき物販で買った怒髪天のロゴが入ったバスタオルが、ひざ掛けにちょうどいい(笑)
開演までの時間、関東在住のピロウズつながりの友人もたくさん来られているので、ご挨拶をしてまわった。
ステージの後ろには『怒髪天』のでっかい文字と刀の絵が描かれた大きな幕が張ってあった。
あまりのかっこよさに写真を撮りたかったが、ぐっとがまん。
とそのとき、「写真は撮らないでください!!」とスタッフさんの大きな声が飛んできた。
「え?思っただけやのに」とびびったが、わたしの後ろにいたお客さんが注意をされていたのだった。
そのあとも会場のあちこちで携帯で写真を撮っている客がたくさんいて、そのスタッフさんは走り回って注意して大忙し。
「もぐら叩きみたいやな」と思ったが、笑えない、気持ちのよくない光景だった。
注意はされてもデータを消せまで言われないから、撮ったもん勝ち?
怒髪天のバンドのイメージそのままに、ファンも硬派で破天荒だがルールは守る人が多いと思っていたから、少しショックだった。
まあ、勝手にいいイメージ持っていただけ。
野音みたいにキャパの大きいところでは、いろんな人が来るだろうし。どのバンドも同じやな、と思った。
会場にはずっと昭和歌謡(?)が流れていて、明らかにに増子さんの選曲だろうな、と思いながら聴いていた。
そのほとんどがわかるわたし(笑)
DVDの撮影なのかな?ステージしもて側に撮影用のクレーンもあった。
開演を今か今かと待っていたら、場内に流れたライブ時の注意事項のアナウンス。
・・・坂さんだった(笑)
「場内は禁煙です。本日は立ち見の方もおあられますので〜」「カメラや携帯での写真撮影は禁止です」等など。
おかげで開演前から心がポカポカしてきた。
ローディーさんが機材の準備をされたら、ステージにもくもくとスモークが流れてきた。それだけで大きな拍手が起こる。
寒いけど、これから夜になってもっと寒くなるだろうけど、思い切ってコートを脱いだ。気合だ!
半袖になっているお客さんもいた。負けた・・・
開演。
客席のライトが消えて流れてきたのは“Gメン'75のテーマ”。
全員総立ちで拍手をしながらメンバーを迎えた。
スモークの中、かみてから坂さん登場!
黒いスーツにネクタイ、かっこいい帽子をかぶって。
ステージの真ん中で止まって、腕組みして右手をあごに当て、キザなポーズを取って静止。
拍手と笑いが起こった。坂さん、かっこいい!(笑)
続いてしもてから友康さん登場。同じくスーツ姿。坂さんの向かって右に立ってポーズを決める。
次にシミさんかみてから。坂さんの左に立ってびしっと。髪は青く逆立っている。
少し間が開いて増子さんがしもてから・・・あれ?なぜか若い男性を二人従えて登場。
真ん中でポーズを決める。さらに大きな拍手が起こる。
全員このフライヤーのときの服装。超かっこいい!
でも、ダンディーでかっこいいのに、笑ってしまうのはなぜ?
増子さんは白いつばのある帽子を斜めにかぶっていて、まるでジュリーかカサブランカのボガードみたい。(褒めすぎ?)
そして1曲目。
ちゃんちゃんちゃーん、ちゃんちゃんちゃーん♪って、え!?このイントロは・・・沢田研二の“勝手にしやがれ”!
そしてなんと、増子さんの両側にいたスーツ姿の若い男の子がかっこよく踊りだす。ダンサーだったのか!!
ちょうどあのドラゴンアッシュのKJが、ダンサー従えて歌っているみたい。
(スーツ姿のKJをご想像ください 笑)
ア〜ア〜のところでは増子さんと一緒にみんなで両手を上げて揺らして。
曲が終わると増子さんがかぶっていた帽子を脱いで客席に投げ入れた。うわーーーーー(爆)<セットリスト>
01.勝手にしやがれ(沢田研二カバー)
02.ヤケっぱち数え歌
03.労働CALLING
04.明日をブン殴れ
05.GRAET NUMBER
06.蒼き旅鳥
07.はじまりのブーツ
08.オレとオマエ
09.サムライブルー
10.ド真ん中節
11.アフター5ジャングル
12.ドンマイ・ビート
13.NO MUSIC,NO LIFE
14.オトナノススメ
En1
01.YOU DON'T KNOW(Gt.箭内道彦さんとセッション)
02.ぐでんぐでん
03.酒燃料爆進曲
04.セバ・ナ・セバーナ
En2
05.サスパズレ
(以下、ライブ中のMCはうろ覚え、だいたいです)
席が通路側だったので、めっちゃ踊りやすい!
寒かったはずなのに、3曲目でもう汗が。肩にかけたバスタオルで汗を拭く(笑)
にわかファンのわたしには、初めて聴く曲も何曲かあったのだけど、どの曲も新鮮でかっこよかった!しびれた。
次のツアーまでには昔の曲も聴いておかなければ。
●4曲くらいやってから、最初のMC。
「ハイ、こんばんはー!!」
こんばんはー!!
「頼まれてもないのにダンディーな格好して、ダンディズムのデリバリー、だな!」(笑)
●“はじまりのブーツ ”は初めて聴いた。
くたびれたブーツのカカトで アスファルト ラインを引けば
ここからが始まりなんだ 何度でも走り出せるさ
この曲をやったあと、肩で息をしながら増子さん、
「ヤバい。こんなに早くに泣いてしまったらダメだな。」
と苦笑いしながらタオルで顔を拭いた。
はっきりは見えなかったが、涙ぐんでいた模様。
「昔イベントで野音に来たとき、“帰れ!”“お呼びじゃない!”って言われたんだ。今日初めて呼ばれた気がする。」
客“待ってたよー!”
「ありがとう!!」
というやりとりは、もっと後だったかな?
ゴメン待たせたな 久々だってのに
今夜会える事 楽しみにしてた
“オレとオマエ”を聴きながら、ちょっと泣いてしまったのは内緒だ。
●“サムライブルー”“ド真ん中節”
聴きながら、なんてかっこいいバンドなんだろう。
40歳すぎてさらにかっこよくなるって凄い!と思った。
●“ド真ん中節”を熱唱したあと、ステージ中央にうずくまってしまった増子さん、なかなか立ち上がれず、友康さんが近寄って何か声をかけられたように見えた。
増子さん、うずくまったそのままの姿勢でくるっと客席に背を向けて、ドラムの近くに置いてあった水を飲まれた。
すると坂さんがすっくと立ち上がって、右手を上げて「元気ですかー!!」(笑)
ここから坂さんのMCタイム。
今日来てくれたお客さんへのお礼や夕べの天気の話やら、「フジロックにお呼ばれしました!」話やら、今日が終わったら次のツアーが始まり、ファイナルは新木場STUDIO COASTでやる話やら。
「みなさんが来てくださったら・・助かります!」
助かります?(笑)
今日野音でワンマンができた嬉しさを「日比谷野外大音楽堂様でライブが敢行できて・・」って言われていた。
坂さんの表現っておもしろい!
おもしろいけどいつもよりMC長くて・・・身体が冷えてきたよ?(笑)
坂さんが喋り終わったら増子さん、
「俺が力尽きたせいで、長い話聞かせちゃって申し訳ない。気温より坂さんの話のほうが寒いってな!」
いや、そこまで言わんでも(笑)
●どの曲のときだったか、増子さんがいつものように櫛を客席に投げ入れた。そう、やっぱりそれがないと。
あの櫛をキャッチするのが、当面のわたしの目標です(笑)
●“アフター5ジャングル”、ライブで初めて聴いた。かっこいい!
そこからは一気に。
オトナはサイコー!
青春続行!
人生を背負って大はしゃぎ
熊本の対バンライブで、さわおさんが怒髪天を見ていると感動するって言われた言葉を思い出した。
「ライブ観ても、楽屋で話をしていても、感動するんだ。
“オトナは最高!”って、あれ、本気だぜ?」
わたしも本気で“オトナは最高!”って歌おう。
あっという間に本編が終わった。時計を見たら19時10分。
身体が止まると寒さを思い出す(笑)
●アンコール。
ゲストをお呼びして、一緒に1曲やります、と。
ギターを持った箭内道彦さん登場。風とロックの人だよね?(←おおざっぱ)
増子「箭内さんはさっきまでジャージだったけど、俺らがスーツ着てるからって、スーツを買いに行ったそうだ。だから仕込みたてのスーツ」(笑)
箭内「いやー、いいライブでしたね!」
増子「まだ終わってないから!」(笑)
かみ合っているようないないような(笑)
そして“YOU DON'T KNOW”をセッション。大人の雰囲気で。
●どのタイミングで言われたのか忘れてしまったけど、
「おまえらはいろんな人に嫌われると思うけど、俺はおまえらのこと、ずっと大好きだからな!」
と、増子さんが。
・・・嫌われることが前提ですね?(笑)
などと思いながらも、じーんとしてしまった。
●「今日はまだ飲んでねえよな!」
と、増子さんに言われて会場は大歓声。
“ぐでんぐでん”〜“酒燃料爆進曲”
そしてアンコール最後は、“セバ・ナ・セバーナ”
「ありがとうっていう気持ちを、最もバカバカしい歌で送るから」と増子さん。
またな!(はい) すぐ会おう
またな!(はい) 忘れんなよ〜
またな!(はい) その日までちゃんと生きてろ 約束だぞ
あー、“セバ・ナ・セバーナ”ライブで聴くの、初めてだ!
「はいはいはいはいはいはい!」ってやるのが憧れだったのー。嬉しいです!
●Wアンコール。
増子さん以外の3人が順に登場。
それぞれ来てくれたお客さんにお礼を言いつつひとことずつ。
友康「ここで、東京の真ん中でギターを弾いていたら、都会を手中にしたような気持ちになって、いい気分です!」(笑)
シミ「始まる前凄い緊張していたけど、始まったらいつもどおりだなって。いっぱい失敗もしたし(笑)みんなも失敗するだろ?(笑)
・・・失敗したり、病気したりして落ち込んでも、俺はここで笑って待ってっから、また来てくれよ!」
シミさん・・・さらっと泣けることを・・・
坂「本日2度目です(笑)・・・」(シミさんのMCにやられてしまい、このあとの言葉を覚えていない)
そして友康さんのギターから始まる“サスパズレ”のイントロが。
え?増子さんは?どこかから出てくるのかな?
と、思っていたら・・・・
ステージしもての上空に増子さんが浮かんでる!!
撮影用のクレーンに乗ってる、わー!!
カメラマンの方の前に座って、命綱もついていないように見えるけど・・・
「ショ○ベン、ちびりそうだよ〜、早く降ろしてくれ〜」
と言いながらも、
どうしたんだよ? そのしょんぼり顔
またナンダカンダ 叩かれて凹んでいるのかい?
と1番を熱唱。
そのあとクレーンから下ろされて、「やっぱり俺は、地に足がついているほうがいい!」と言いながらほっとした感じでステージに戻った増子さん。
「高いとこ嫌いなんだけど、おまえらへの感謝の気持ちを込めた。」
そして、
「この曲でグッと来るようになったらおしまいだ。
今度来る時には涙腺焼き切って来るから。血も涙もない感じでな。」(笑)
「俺は犬みたいに尻尾振っておまえらに懐いてるんだ。(みんな笑いながら拍手)
(友康さんのほうを向いて)さあ、ポチ!わんわんギター、やってやって!」
“サスパズレ”の続きを。
ラストのドラム、いつものようにすん止めで、
「俺はネコみたいにおまえらにゴロゴロして甘えてるんだ。
(友康さんに)さあ、タマ!にゃんにゃんギター、やってやって!」
“サスパズレ”ラストまで。
時間制限のある野音につき、今度で締めのドラム。
ジャーン!!と鳴らして大団円。
全員ステージ前方に出て来て、しもてからシミさん・坂さん・増子さん・友康さんと並んで手をつないでお客さんに挨拶を。
それを3回繰り返すのにあわせて、万歳三唱をした。
メンバーが感謝の意を込めたお辞儀をしながら去っていったあと、増子さんひとり残って深々と客に向かって頭を下げていた。
顔を上げたらその顔はくしゃくしゃで。
涙腺焼き切っても「血も涙もない」男になるのは絶対ムリやな、と心でツッコミを入れながら、思わずもらい泣き(笑)
号泣しながら去って行った増子さんに、いつまでも拍手が鳴りやまなかった。
会場に最後に流れたのは“ルバン三世のテーマ”(だった?)
音止めの20時ちょうどに終わったので、新神戸を通過する最終の新幹線に間に合いそう。
余韻に浸る間もなく駅までダッシュして、東京発20時30分ののぞみに乗れた。
いいライブだったな。
本当だったら、誰かと飲みながら今日のライブについて語り合いたかったな。
これから怒髪天は、公開リハやフラカン圭介さんのお誕生日祝いライブや、全国ツアーもあって、楽しいことがいっぱい待っている。
「祝 愛されたくて四半世紀」には行けなかったけど、「祝 愛されたくて半世紀」にはぜひ行きたいので、これからも長く続けてくださいね、増子さん。
って、そのときわたしは、いくつになってるんやー(爆)