THE NOVEMBERS「November Spawned A Monster」@梅田Shangri-La
(下にセットリストあります)
昨年から始まった(らしい)11月の東名阪ワンマンツアー「November Spawned A Monster」
ツアータイトルはバンド名にちなんで11月、THE SMITHSの楽曲名からの引用だそうだ。
去年も大阪はここシャングリラだった。
嬉々としてチケットを取ったのに、体調不良で入院してしまったわたしは、ライブ直前に退院したものの、結局自粛して行けなかった(涙)
あれからもう1年。早いなあ。
今日のライブ前に改めてTHE NOVEMBERSの復習をしよう、と思ったとき、あの楽しかった4月の福岡でのライブを思い出して、一緒にtobaccojuiceとsleepy.abも聴いた。
大好きなバンドが揃った福岡の対バン、ほんとに楽しかったなあ。
そして今日はワンマンなので、久しぶりにTHE NOVEMBERS漬けになれる、とワクワクしながらシャングリラへ。
シャbグリラの前に着くと、いつもTHE NOVEMBERSのライブでお会いするSくんと再会。彼は東京からの遠征だ。
ワクワクしているひとがここにもひとり。
入り口の看板によると、今日はSOLD OUTらしい。
大阪でのことしかわからないが、確実に観客動員数は増えている・・・気がする。
整理番号はさほどよくなかったが、シャングリラはステージが高くてフロアにも段があるので、どこからでも見やすい。
少し遠いが、ボーカル前の正面でスタンバイした。<セットリスト>
01.Misstopia
02.chil
03.Exit
04.僕らの悲鳴
05.アマレット
06.ewe
07.pilica
08.philia
09.mer
10.ウユニの恋人
11.天井と管(1st DEMO音源より)
12.(新曲?)
13.I'm in no core
14.パラダイス
15.she lab luck
16.dysphoria
17.こわれる
18.白痴
En1
01.カエラ(仮)(新曲)
02.dnim
En2
03.ア_-オ
THE NOVEMBERSというバンドのイメージは、「透」と「濁」、「光」と「闇」、「純粋」と「狂気」(反対語の「正気」とは違う)を合わせ持ち、渦が起こせるバンド、と勝手に思っている。
この日前半は、透明感のある美しい曲が中心で、1曲目の“Misstopia”から泣きそうになってしまった。
(余談ですが、先日MRIの検査を受けたら、カンカンという音の中に、Misstopiaのイントロと同じ音が聞こえてきてびっくりした)
拍手するスキも与えず、4曲やって最初のMC。
小林「こんばんは。THE NOVEMBERSです。“アマレット”という曲を聴いてください。」
愛した言葉食べられたい
海に帰りたい
子宮に帰りたいの
美しさの中に、狂気が潜む曲。
“pilica”〜“philia”
音だけでなく、演奏している姿が美しくて見惚れてしまう。
いつも“philia”のイントロを聴くと、向かい風を感じるよ。なぜだろう。
小林くん、アコギに持ち替えながら、
「僕らは曲を作ってきて・・・たくさん作ってきて、その中でも特に思い入れのある曲をやります。」
“mer”
ああ、merだ!
まだ一度もライブで聴いたことがなくて、聴きたくて聴きたくて・・・待っていた。
君が吐き出したものを僕が食べる
どうしてそれがわからないんだろう
君のその肌の中で起こる
全ての出来事はなんて美しいんだろう
さわらせてよ
泡みたいに流さないでよ
彼らの曲の中で、最も美しい曲だと思っている。
i-Podを聴きながら、いつも泣きそうになる。
今日も・・・ぐっと堪えていたら曲が終わり、聴こえてきたのは“ウユニの恋人”
イントロのケンゴさんのギターに、泣いてしまった。
ギターだけで。
心の深いところを揺さぶられる感じがした。
この2曲の流れは、本当によかったなあ。
小林「僕らは19歳の頃、僕と(ベースの高松くんを指して)ひろふみくんと、今はどこにいるかわからない、ドラムの大森くんとでTHE NOVEMBERSを始めました。
その頃たくさん曲を作って・・・(高松くんに)作ったよね?」
高松「作りましたね。」
小林「そして、ライブハウスに掛け合って。掛け合えるような場所だったので『この日空いてる?』『空いてるで』『じゃあ僕らのイベントさせてよ』ってライブをして。」
何気にライブハウスの人、関西弁だった(笑)
小林「その頃作ったdemo・・・違法でないフリーダウンロード、違法でないフリーダウンロード(笑)。
その中の曲をやります。」
おおっ!!
“天井と管”(という曲らしい)
高松くんのベースの重低音がすごい!
めっちゃかっこいい曲だった。もう一度音源にしてほしいくらい。
続けてやったのは知らない曲だった。多分新曲?
この2曲を境に、セットリストが転調しはじめる。
「透」から「濁」、狂気の世界へと。
“I'm in no core”から。
“she lab luck”は絶対大阪ではやると思った。
ノベンバの客は、モッシュがあるわけでもなくせいぜいヘドバンくらいだけで、外から見たら静かな客に見えるかもしれないけど、中にいると明らかに熱が高いのを感じる。
この曲は特に盛り上がっていた。
そのあとの小林くんのMC、やや意味不明(笑)
小林「僕がキリストで、彼女が十字架だったら・・(笑・?)
(ケンゴさんを見て)たとえば宮崎あおいが十字架で、ケンゴくんがキリストだったら・・どうする?」
??ケンゴさんも返事に困ってた。
小林「(再びケンゴさんを見て、客を指して)ここにいるのはひとりひとりじゃなくて、ひとりの集合体。
この集合体に、ケンゴくんのギターでかましてやって!」
ケンゴさん、遠慮がちにガッツポーズを(笑)
“dysphoria”そして、 “こわれる”〜“白痴”
頭のヒューズがぶっ飛んだかと思うくらい真っ白になった。
すげええ!!
激しく動いたわけじゃないのに、全身に汗をかいた。
アンコール。
小林くんが、「アンコールありがとうございます。新曲やります。」と言って、
まだタイトルが決まっていないので、仮タイトルを何か、とケンゴさんに尋ねた。
ケンゴ「・・・ねぎぼうず!」(笑)
小林「ねぎぼうず!?
だめだよ。カタカナがいいな(笑)ひろふみくん、いいのない?」
高松「ネギボウズ!かたかなの。」(笑)
小林「カタカナのネギボウズ!?・・・それは盲点だったな!(笑)
(後ろを振り向いて)よしきくん、何かない?」
しばしの沈黙のあと、ドラムの吉木くんが何か言われたが聞き取れず。
っていうか、初めて声聞いたかも(笑)
小林「(笑)タネ明かしすると、僕らの間では“カエラ”って呼んでいます。
いつか音源になって聞こえてきたら、あああの曲だ、って楽しんでください。
他の会場では“ローサ”って呼んでるかもしれないけど。」(笑)
その新曲は、透明感の高い美しい曲だった。
ラストは“dnim”
曲をやる前に、小林くんは優しい声で「ありがとうございました」と言いながら、右手中指を立てていた(笑)
サビの部分、小林くんのキレっぷりを近くで見たい!と思った。
やっぱり来週の名古屋ライブにも行かなくちゃ。
Wアンコール。
わたしの斜め前にいたSくんが下がっていかれた。遠征だもんね、時間切れかな?残念。。。
彼が下がるときにわたしに気づいて、軽く会釈をしてくれたので、わたしも「また名古屋でね。」と小さく手を振った。
小林くん、メンバーの最後にやや疲れた足取りで登場し、「2回目のアンコールありがとう。」
そして、「最近どんな音楽を聴いてますか?」と客に質問。
「そこの紫のカーディガン着てる方は?」と指名されたひと、とまどっている様子で、
「洋楽聴きなよって言わないから大丈夫だよ!」(笑)
そのひとは、「シロップ」と。
小林「syrup16g?・・・僕ら、対バンしたことあるよ!」
へえーーー!?(←声に出してしまった)
小林くんはシロップの『COPY』というアルバム聴いてとてもよかったと。
へーへーへーー!
もうひとり尋ねられたひとは、「アート」と。
小林「アートスクール!対バンしたことあるよ!」(笑)←つい先日対バンしたばかり
小林「僕の憧れのアートスクール!憧れの木下理樹!
対バンしたとき他のメンバーは、“リッキーさん、リッキーさん”って話しかけていたけど、僕は緊張しちゃって・・・
“今どんな音楽聴かれてますか?”って聞けばいいのを、“今何がキてますか?”って聞いて、“何がだ?”ってことで、理樹さんを困らせちゃいました。」(笑)
小林くん、かわいいな!
小林「他には・・・僕は前からスリーピーが好きでよく聴いているのですが、この前対バンしたときに、タバコジュースがかっこよくて・・・
最近毎日タバコジュースを聴いています。
この中でタバコジュースを聴かれている方、おられますか?」
今朝も聴いていたので、思わず挙手したわたし(汗)
小林「(嬉しそうに)おっ!」
わーーーい!小林くんと目が合った!!(←あほ)
小林「シロップとアートスクールとスリーピーとタバコジュースを聴いたことない人は、聴いたほうがいいですよ!
僕もシロップはまだ聴いたことがないアルバムがあるので、聴いてみます。」
「・・・心が満ち満ちているから、つい饒舌になってしまいます(笑)
さっきアンコールのあと、必要以上に疲労したふりをしてしまいました。」(笑)
歌のときのキレっぷりとは裏腹に、小林くんのMCのときの言葉は綺麗な日本語だ。
狂気をはらんだ歌詞の中にも純粋さや美しさを感じられるのは、彼の言葉の使い方がきれいだからかな?と思った。
“ア_-オ”
きっと僕たちは
腐っていた 偽っていた 笑っていた 意味がないな
弱って浮かんでいた青い魚はまるで僕たちみたい
終演。
しばし放心状態。
13日の土曜日、名古屋ワンマンを観に行くか迷っていたけど、やっぱり行かなくちゃ。
東名阪で、セットリストを変えるらしいよ。