星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

 みんなちがって、みんないい〜金子みすゞ

本棚を整理していると、金子みすゞの詩集が出てきた。

金子みすゞ・・・26歳の若さで世を去った詩人だ。明治36年昭和5年、短いながらも3つの時代を駆け抜けた。「私はあなたが好きだったんだよ」、でも今の今まで忘れてた。哀しくなった。

どうして心惹かれる詩人はみんな短命なんだろう?中原中也30歳、矢沢宰21歳、山田かまち17歳・・・享年。いくら昔は寿命が短いといってもそれでも短かすぎる。言葉を紡ぐと命が擦り減るのかな。詩を書いているときに自分の余命を意識したりするのかしら。

金子みすゞの詩は、とても簡単な言葉で短い詩が多い。まるで小さい子どもに話しかけているようだ。でも、その中に大きな宇宙がある。 “みんなちがって、みんないい”は、『私と小鳥と鈴と』の一節。みんなちがって、みんないい。あなたはあなたでいいのです、と言われているようだ。

詩集の中に付箋がつけてあった。昔私がつけたものだ。そこには「わらい」という詩があった。


 

どんな思いで付箋をつけたのか、もうそれすら忘れてしまった。みすゞが降り積もったばかりの真っ白な雪ならば、私は人に踏まれてどろどろに溶けた土混じりの雪のよう・・・無意識につけたこの日記のタイトル、みすゞの詩そのものじゃないか。今頃気づいた。

人の詩、載せちゃいけないよね。でもどうしても書きたかった。ごめんなさい。

 

いかん、落ち込んできた。昨日は息子が私立高校に合格したおめでたい日だというのに、何ひとりでブルーになってんだろ。

幸せに浸りきれない貧乏性。  

 

Rinko

<今日のBGM> 昭和/レミオロメン