もうずいぶん経っちゃったけど、以前ここに書いた日記に、「人間の強さってなんでしょうか」という意味のコメントをいただいたことがある。
それに対してわたしは何も答えることができず、もちろん明確な答えなんかないとわかっているけど、自分が落ち込んだときなどにこの言葉を思い出していた。
「自分は強い人間だ」なんて思っている人はおそらくひとりもいないんじゃないかな。「強くなりたい」と願ってはいても。
もし「人間の強さ」というものの定義や答えがないなら、「強くなりたい」という願いのゴールはどこだろう。
小説や音楽の中にも「強さ」に対する答えらしきものを求めたものがたくさんある。
わたしが思春期の頃にリアルタイムで読んだ『
エースをねらえ!』というテニス漫画の中で(また漫画ですが・・・笑)、いまだに忘れられないシーンがある。
主人公の
岡ひろみは高校生ながらテニスで世界のトップをねらう女の子。テニスに明け暮れる毎日の中で、たくさんの苦しみと闘っている。けれど見た目には天真爛漫で、なにひとつ苦労せず素晴らしいコーチにも恵まれて、テニスの王道を歩いているように見える。
彼女とライバルのあるテニスプレイヤーの女性が、やはりその苦しみに負けそうになり立ち直ろうとあがいているときに、ひろみにむかってこう言った。
「わたしは確かに石につまずいて転んでしまった。これからも何度も転ぶだろう。でも何度だって立ち上がってみせる。転んだことのないあなたには絶対負けないくらい強くなる!」
そう宣言して立ち去るライバルを見ながらひろみは、
「あの人はわたしにそう言うことで背水の陣を敷いたんだ。あの人が転んでも立ち上がる強さを目指すなら、わたしは石につまずいても転ばない強い人間になろう。そして転んだ人の痛みのわかる人間になろう」
と決意する。
うろ覚えなので細かいセリフ回しは間違っているかもそれないけど、これを読んでひどく感動したことを覚えている。
どちらが正しいというものではなく、「強さ」っていろんなカタチがあるんだって思った。
“「強い」とは、「弱さ」を知ること
「弱さ」とは、「臆病」であること
「臆病」とは
「大事なものを持っている」ということ
「大事なものを持っている」ということは
「強い」ということ。”
・・・・これも漫画ですが・・・(笑)
結局こんなことを考えずに周りの音にまどわされず、飄々と生きている人が一番強いのかもしれない。
でもわたしは、死ぬまでこんなこと考えながら生きていくんだろうな、きっと。
コメント プレイバック
1.こんばんわ!
漫画ネタ多いですね(笑)漫画お好きですか??
僕は子供の頃は普通に好きだったけど思春期を経て
ちょっと離れた時期があって最近また好きになりつつありますね。
強さって大事な感情だし要素ですね、生きて行く中で。
今の僕は「弱さ」を自分の中で租借して作り変えて「強さ」として
身にまとうと言う様な、心象風景で言うとそんな感じの、(ちょっと大袈裟か?)
そういう頑張り・努力というモノをよく心がけてやっています。
やっていると言うかそう強く思うことでココロを丈夫にしよう!て
思ったりしてますね。
ではでは。
Posted by 蟲◆MushiMeMMY at 2005年06月26日 19:57
2.蟲◆MushiMeMMYさん>漫画好きですよ!小さい頃からン十年経っても変わらずです。子どもと取り合いして読んでます(笑)
弱さと強さっていうのは反対語じゃないと思いますね。わたしもココロを丈夫にしたいです。
Posted by Rinko at 2005年06月26日 21:36
3.「強い人間」ってのは、自分が”いかに弱い人間か”ということを知っている人のことだと思います。弱いからそこから這い上がろうとする。常に今の自分自身に自惚れることなく、心のアンテナを張り巡らして自分の存在意義を高めていく。そうすることで「強い自分」に一歩一歩近づいていくのではないでしょうか?そのような人は、周りから見てもきっと輝いていると思います。
Posted by しゅんじ at 2005年06月26日 22:43
4.しゅんじさん>わたしもそのとおりだと思います。まず自分の弱さを知ることからですね。
Posted by Rinko at 2005年06月26日 23:34