
おとなしくして居ると
花花が咲くのねつて 桃子が云ふ
八木 重吉
桃子さんは八木さんのお嬢さん。
無邪気な子どもの視点、またそれを逃さずとらえた八木さんの感性。
ウチの次男が3歳の頃保育園からの帰り道、強風にあおられて傾く花を見て、
「おかーしゃん、お花が転んじゃうよ〜!」
と叫んだことがあった。
子どもの感性にはかなわんなあ。
「おとなしくして居る」というのは、じっと目を凝らすという意味か、それとも心を静かに開いて立ち止まるという意味か。
いずれにしても、見落としてきたものが人生にどれだけあるだろう。
その多さに悔やむ日々。