星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

LOST IN TIME ワンマン「動き出したバスに乗って、僕らは靴紐を結び直す」@京都磔磔(11/6)

※これからロストのツアーに行かれる方は、下にセットリストがありますのでご注意ください。


久しぶりの磔磔で、道を間違えそうになった。(誰かさんと一緒 笑)

前来たときの磔磔はドリンク代600円だったのに、この日は500円。値下げした?


開場時間を15分くらい過ぎて中に入ったが、平日のせいかまだお客さんは少なかった。

ここで初めて見る丸テーブルも出ていた。
後ろならともかく、フロアの真ん中にある大黒柱の横にまで置かれていて、そこはステージが一番見やすい位置だったのでちょっと腹が立った。・・・しっかり荷物を置かせてもらったけど。


そんなわけでボーカルマイクのまん前はあまりスペースがなく、海北くんとベースの有江さんの間くらいに場所を取った。

最前に目をやるとでんちゃんが、偶然その後ろにハラチャンが来ておられた。

ギターのりっちゃん(三井律郎くん from THE YOUTH)側の最前にはOKさんを発見。

開演間際にはみぎりんも到着された。

以前にもロストやVOLAのライブで見かけたひとたちも何人か来られていた。

久しぶりの関西でのワンマンに緊張しつつも、去年の3月にここであったツアーのときのゲストは小谷美紗子さんだったな、初めて磔磔に来たあの日はどしゃぶりだったな、とか、翌日は神戸スタクラでのライブで小雪がちらつく寒い日だった、あの日初めて対バンでghostnoteを見たんだったな、とかいろいろ思い出していた。

ロストのライブには本当にたくさん思い出があって、今でもはっきり音まで思い出せる。

ライブ前からおかしなテンションで待っていて、こんな変な気持ちを誰かに話したくてしかたがなかった。


2階の楽屋からメンバーさんが降りて来られてステージに向かうとき、いつもなら壁際の通路を通られるんだけど、壁際にもテーブルがあったのでちょうどわたしの横が通路になるようだった。(ちょっとトキメク 笑)


開演の頃にはお客さんもだいぶ集まって来た。それでも去年のことを思うと(SOLD OUTだった)ちょっと寂しい感じがした。


開演直前にでんちゃんが振り向いて、「セットリスト、見えちゃった!」と。

ダメ、言わないで!と目で威嚇した(笑)


(長くなるしネタバレありなので隔離します)




開演。


4人とも笑顔で登場。

海北くんは黒っぽいシャツ、源ちゃんは金髪。

りっちゃんの顔、初めて近くで見る。有江さんの顔は前の男の子の頭でよく見えない。


ライブはハコの大きさじゃない、っていうけど、やっぱり表情まで見える近さが好きだなあ。

こんな近くで海北くんの顔を見るの久しぶりだ〜〜〜、1曲目はなんだろう・・・


海北くんがまず、りっちゃんと、次に有江さんと、そして源ちゃんと握手をしてライブのはじまり。(すでにこのへんからウルウルしていたわたし 笑)




●1曲目に『手紙』がくるとは思わなかったので驚いた。

そして歌詞を聴いていると本当に泣けてきた。


 笑いあった日々を いつか笑いあおう
 大好きなあなたよ 幸せであれ


これは久しぶりに会えたみんなへのメッセージかな?と。

曲のラストのほうで気づいたらこぶしを挙げていた。メッセージへの返事のつもりで。

今日は自分の聴きたいように聴こう、そう思った。(いつもそうだけど)



●『約束』では力が入りすぎなのか音が割れて歌詞が聴き取りにくかった。

海北くん、早くも汗びっしょり。もうちょい力を抜いて!なんて思った。(母気分?)

りっちゃんのギター、全然違和感なく音に溶け込んでいる。




●『列車』を聴くと5月の野音でお会いした源ちゃんパパを思い出す。心配されていることだろうな・・

有江さんのベース、いいな!イントロで有江さんを見ようと前の男の子の脇から覗き込んだ。



●『最後の一球』、この曲のメロディがすごく好き。初めて聴いたのは去年の秋のタワレコインストア。

えのもっちゃん脱退後のライブは関東以北ばかりで全然行けなくて、9月に海北くんだけアップルストアに弾き語りに来てくれて、それから924があって・・・・そのあとだ。


源ちゃんがインストアライブに来てくれるのは久しぶりで、海北くんもふたりで嬉しそうで、やっぱり源ちゃんあっての海北くんだなあ、って思ったとき。

あの頃のことを思い出して切なくなる曲だ。



このとき気づいたのは、海北くんが唄いながらずっとお客さんの顔を見ていること。

視線をゆっくり左右、前後に動かして、ひとりひとりの顔を覚えようとするように。

他のバンドのライブでもボーカルと目が合うような錯覚はよくあることだけど、この日の海北くんは本当に丁寧にお客さんのほうを見ておられたように思う。錯覚じゃないよ。それだけで海北くんの気持ちが伝わってくるような気がしてまた涙ぐんだ。(泣き過ぎ 笑)



 
●『はじまり』 

 いつものように夢を断ち切る音


『はじまり』はイントロなしで海北くんの静かな唄から始まり徐々に盛り上がっていく曲。

実はアルバム『時計』の中でも特に好きな曲。いつも唄いだしを聴いただけでじ〜んとなる。

すごく久しぶりに聴いた気がするよ。(帰ってから調べたら去年の4月の野音以来だった)



●このへんでサポートギターの三井くんを紹介。

仙台から電車に乗ってバンドの練習に来てくれているんだとか。

りっちゃん(と勝手に呼んでごめんなさい)、海北くんのMCの間もずっと笑顔で、とても爽やかなひとだった。ギターってそのひとの性格というか、パーソナリティが反映されるんだね。ギターも温かい音だった。



●「京都に来るのは久しぶりで・・・今日は懐かしい曲も用意してきています」(拍手)

「今日は濃いライブにしたい!」(笑)「あ、ちょっとだけ反応あった!」(笑)



「ありがとうの意味をこめて・・」


なんの曲?と思ったら『一つだけ』!

アルバムに収録されていない数少ない曲のひとつ。ライブで聴くの初めてだ、嬉しい!!


●『柊』は、初めて生のロストを見た神戸タワレコでのインストアの1曲目、思い出の曲。

ちょうど2年前の11月、あの日は長男の大学受験の日だった・・・2年後の今、まさに次男が受験真っ只中・・・成長していないわたし・・・(汗)


とにかく『柊』を聴くとタワレコの店内に海北くんのよく通る声が響いてすごかったのと、みぎりんに初めてお会いしたのを思い出す。(受験は? 笑)


2年、たった2年なのにいろんなことがあったねえ・・・



●曲の合間のチューニングの間静まり返るお客さんに、「静かだね。喋ってもいいんだよ」(笑)と海北くん。

決して悪い雰囲気じゃないんだよ。どちらかというとみんな静かに海北くんを見ていたいって感じがするんだけど・・・

「無理に喋るのもどうかと・・」と有江さん、ナイスフォロー!

そのあと「源ちゃん、なんかある?」と話をふられた源ちゃん、

「無理に喋らなくても・・・」とナイスボケ!(笑)



●「リリースもまだで、でもどうしてもライブがやりたくて・・・平日のそれも真ん中で、来てくれるひと、いるのかな、と思ってました。それがフタを開けてみたら・・・ひとがいた!」(笑)

「平日で・・仕事も忙しいのに・・本当にありがとうございます!」

と何度か言われた。すべてわたしに向けて言ってくれた言葉だと素直に受け止めた。(多分みんなそう思った?)



●「京都に来る途中どしゃぶりで・・・雨を見てこの曲を思いました」

『通り雨』〜『雨が上がって』


『通り雨』の有江さんのベースと、りっちゃんのギターがすごかった!鳥肌立った。

真ん中で海北くんは気持ちよさそうに唄っていて、最初感じた力みも少し抜けたみたいな感じがした。

懐かしい曲でまたまた泣きそうになり、こんな前で泣いてたらウザいだろうなと思い飲み込んだら口の中がしょっぱくなった。



●「昨日泊まった京都のビジネスホテルでは、ひとり一室もらえて・・・そこの部屋にはベッドのほかに4人くらい寝れるようなソファがあって、それじゃあ一部屋でよかったんじゃないかと・・」(笑)

「聞いたらそこはよく修学旅行生の泊まるホテルだったらしい(笑)

僕の部屋だけなぜかベッドがふたつあったんだけど・・・先生の泊まる部屋でした!」(爆)


で、『青春の欠片』〜『ココロノウタ』

先月のZEPP OSAKAでの「YOUNG FLAG」に遅れて駆けつけたとき、『青春の欠片』をやっていた。「SCHOOL OF LOCK!」の番組のために作った曲らしく、若いひとに向けての曲。

『ココロノウタ』とともに“青いシリーズ”と勝手に名づけて呼んでいる。(すんません)



●「19、18だったかな?やっぱり19か。ロストインタイムをやる前にやっていたバンドのメンバーとは喧嘩別れみたいになっちゃったんだけど、最近会って話すとそれが酒のサカナになって笑いあったりしています。

その頃作った曲」


『鼓動』


これまた源ちゃんパパの顔が浮かぶ(笑)

「もっと練習しないと海北くんに捨てられるぞ〜、って源一郎に言ってやりました」と言われていた。

いえいえ源ちゃんがいるから海北くんが走れるんだよ、お父さん。(って言えばよかった・・)



●このあたりだったか、珍しくお客さんとコール&レスポンス。

今までのライブではなかった出来事で、最初お客さんもとまどい気味。でもだんだん大きな声で返せるようになって、海北くんがとても嬉しそうに笑った。わたしまで嬉しくなった。


そして『26』

サビでたくさんこぶしが上がり、唄っている海北くんの顔に笑顔が浮かんだ。

有江さんもりっちゃんも笑顔で、源ちゃんはいつものポーカーフェイス(笑)


こぶしを挙げるのも、身体を揺らすのも、じっくり聴くのもそのひとの自由だとは思うけれど、投げたボールは受け止めて投げ返してほしいんじゃないのかな、と思った。

だってそれがライブだもの。



●「昔からロストを見てくれているひとに・・・
 コール&レスポンスができるくらいのバンドに成長しました(笑)」

源ちゃんが「ぷっ」とふきだす。

「(笑)・・それがいいのか悪いのかはわかりませんが・・・一緒に唄ってくれるあなたが好きです!・・“告白”」


自然と沸き起こる拍手。以前からロストが好きなひとなら知っている、『告白』が今までロストを見てきてくれたひとに贈った曲だってこと。

聴けて嬉しかった。

音が、バンドのスタイルが変わって離れてしまったひともいるだろうし、まだとまどっているひともいるだろう。
でも変わらずロストが大好きなひともたくさんいて、そういうひとみんな(離れてしまったひとも含めて)に贈る曲なんだと思った。


●『海はいま』はまだ音源化されていない曲だけど、きっちりみんな返していた。



●「年明けにはレコーディングに入れると思います」(拍手〜)

「また関西に来ます!京都だけじゃなく、大阪や神戸や・・・神戸、ずいぶん行ってないな。和歌山とかも行ったことないし、行ってないところがまだいっぱいあるから行きたいと思います」


待ってる・・・・12/4は行けないけど・・・(涙)・・・もっと早く告知してくれなきゃ!(怒)


きっとまた来てね!



●ギターで弾き語りふうに、

「動き出したバスに乗って僕らは靴紐を結び直す♪ ありがとうを言い残した人達に伝えに行きたい♪ ありがとうと少しのごめんなさいを込めてこの唄を・・」


そしてつぶやくように、「君の背中を押してあげる」

『旅立ち前夜』


何度目かの涙を飲み込んだ。


去年9月のインストアでのこの曲のお披露目のとき、

「今だから唄える、今しか唄えない曲です。18歳の頃作ったこの曲に、今の僕が背中を押されています」

と言われていた。メンバーがふたりになって揺れていた頃。


「君の背中を押してあげる」って言えるようになったんだね。


ライブにも行けず、バンドの行く末を心配していたあの頃を思い出し、「ごめんなさい」はそうやって心配していたファンへの言葉なのかな、と思った。



●「裏切ったり・・だまされたり・・・・でも裏切ったひともだましたひとも、みんな幸せになりたくてもがいているのかもしれない。

幸せになりたい、幸せになりたい、幸せになりたい・・・」

そんなMCから始まった新曲の『誕生』


 僕が好きなのは 言葉じゃなくてその向こう
 そんなこと最初からわかってる


この歌詞が印象的な曲。(ウロ覚えですが)



本編終了。お客さんの間を通り抜けて2階の楽屋へ。


アンコールの拍手が続き再登場。


海北くんの登場が遅れたので源ちゃんがマイクの前で「ありがとう〜!」と満面の笑顔。

ほんとに源ちゃんの雰囲気、好きだ〜


●最後にステージに上がった海北くん、

「アンコールありがとう!」
「みんな、時計見て!8時47分!ここは9時に音止めだから・・・あと2曲はやりたいんだけど聴きたい?」

思わず「聴きたい!」と叫んだのはわたしです(汗)

嬉しそうに「聴きたい?じゃあ、話はあとにしてすぐ曲を」


海北くんとりっちゃんふたりともアコギ、有江さんもベース持ってイスに座ってる。

何やるんやろ?『北風と太陽』?それとも・・・・


「ありがとうの気持ちを込めて」

ええええぇぇええーーー!『田舎の生活』!

しかもアコースティックで!


今年の野音でバンド形式でこの曲を聴いてめちゃ感動した。

またこの曲が聴けるとは。

ご存知スピッツの名曲。5/4拍子から4/4拍子へとリズムが変わるところも流れるように綺麗な曲で、穏やかだけど切なく心に残る曲。


5年前のスピッツのトリビュートアルバム『一期一会』でいろんな曲を豪華アーティスト陣がカバーしている中、『田舎の生活』はなぜかロストで・・(ごめん)

で、これがまたすごくいい出来で・・・iPodに入れて繰り返して聴いていて何度泣きそうになったことか。きっとこのアルバムを聴いてロストを知ったひとも多いと思う。

この曲をアンコールでやったってことは、昔からのファンへの感謝を表わしているのかな、と思うと、逆にこちらのほうが「ありがとう!」と言いたくなった。



●1曲終わって時計を見た海北くん後ろを振り向いて、

「あと5分!お店に迷惑かけちゃいけないから1番だけやってサビにしない?」と。


有江さん「えーーー!!」

海北くん「あ、ダメ?」


って。兄貴!ありがとう!!(いつの間にか兄貴に 笑)


「じゃあ、フルで・・・多分ちょうど5分で行ける!あ、5分切っちゃった」(笑)


そんなにまでしてやりたかった曲は・・・『羽化』


りっちゃんのギターのイントロが聴こえてきたときまた鳥肌が立った。

この曲は、あまりにもえのもっちゃんのイメージが強くて、もう二度とやらないんじゃないかと勝手に思っていた。

でも・・・三井律郎くんというサポートを得て、ようやくライブでやれるようになったんだなあ、としみじみ思った。

ギターの違いなんてわたしにはよくわからないけど、りっちゃんのギターは温かくてふくよかな感じがした。



あんなに焦ってどうしてもアンコール2曲やりたかった気持ちが痛いほどわかった。

海北くんがインタビューで、「もしかしたらこのツアーがLOST IN TIMEと、来てくれたあなたの関係を見直す機会になるかもしれない」と話しておられた。


最後の2曲で完結するライブだったんだ。

最初に言われていたとおり、濃いライブだった。


すべて終わってきっちり9時。

「セーフ!!」って海北くんがジェスチャーつきで言われて、みんな笑顔になった。




ここは住宅街の真ん中だから、終わったらさっさと帰らなきゃいけない。

ファンダンゴみたいにメンバーさんたちと話をするチャンスもない。


でも、今の気持ちを伝えたい。



待ってたよ、とか、


ありがとう、いいライブだったよ、とか、


また来てね、とか・・・


ううん、もっともっと、今日1曲ずつ聴いて感じたことを伝えたかった。


ここに来れなくて残念だったひとの分まで・・・



そんな気持ちが風船のようにふくらんでしまったせいか、

退場していく海北くんの左腕に思わず触ってしまいました。自分でもびっくりした。

汗で濡れて冷たかった・・・


振り返ってくれた海北くんに「ありがとう」と焦って言ったけど伝わったかな。

少し微笑んでくれた気がしたけど、いきなり触られてびっくりされただけだろう、多分。


ごめんなさい。



外に出たら桃子さんにお会いできて少し言葉を交わした。

でも物販が見たかったのでさっさとまた中に入ってしまってゆっくりお話できずすみませんでした。


今回のツアーから、サポートしてくれているりっちゃんや有江さんのバンドのCDも置いてます、と言われていたけど、本当にTHE YOUTHやVOLAのCDが一緒に並んでいた。


ロストらしいな、と思った。

海北くん、前から対バンライブのときはいつも、一緒にライブやる他のバンドの宣伝ばかりしてたもの。



そういえば去年の神戸のMCで、


「あなたの迷いを、僕にください。
あなたの想いを、僕にください。
僕はそれを唄にして、またあなたに返します」

と言われていた。


これもコール&レスポンスだよね?


バンドとしての表現のしかたは変わっても、根っこは変わってないんだ、前からわたしの好きなロストだった。


また会おうね、とつぶやいて、磔磔をあとにした・・・・



と綺麗にしめたいところだけど、夕食抜きで駆けつけて空腹で倒れそうだったわたしは、OKさんとでんちゃんの3人でラーメンを食べに行きました。


おしまい。


<セットリスト>

01.手紙
02.約束
03.列車
04.最後の一球
05.はじまり
06.一つだけ
07.柊
08.通り雨
09.雨が上がって
10.青春の欠片
11.ココロノウタ
12.鼓動
13.26
14.告白
15.海はいま
16.旅立ち前夜
17.誕生(新曲)

En
01.田舎の生活(スピッツのカバー)
02.羽化



★追記

この日知ったロストの次のライブ、どうしても行けません。(他のライブでスケジュール組んじゃった)

神戸近辺の(近辺でなくても)ロスト好きの方、ぜひウィンターランドへ。わたしの分まで楽しんできてくださーい。

できることなら分身したい・・・(涙)