星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

 RUSH BALL 2010 @泉大津フェニックス(8/29)


<出演>
メインステージ
Northern19 / the telephones / FRONTIER BACKYARD / ACIDMAN / AA= / ストレイテナー / Dragon Ash / the HIATUS / BOOM BOOM SATELLITES / サカナクション / sleepy.ab(OA)


ATMCステージ
LOCAL SOUND STYLE / 踊ってばかりの国 / rega / Galileo Galilei / [Champagne] / TOTALFAT / 難波章吾 / MONICA URANGLASS / LOSTAGE / QUATTRO / 世界の終わり


(がっつり観たのは青字のバンド)




快晴の泉大津!・・・・・暑すぎるよ。


去年は行かなかったので、2年ぶりのRUSH BALL

三宮からツアーバスに乗って、楽して会場まで運んでもらった。

ただ、スムーズな運行で、開場の1時間前に着いてしまい、わずかな日陰を見つけて体力を温存した。


一昨年に比べて、お客さんが多いように思うのは気のせいかな?


早くもじりじりと焼ける中、やっと開場。

シートゾーンに陣地を作って(←シートを敷いて荷物を置いただけ)会場探索へ。

この暑さなので、後方にいくつか設営されているテントの下は早くも満員。

『キッズエリア』と書かれたテントの下に、おとなだけのグループが複数陣取っているのに少々ムカつきながら、会場を一周した。

そんなに暑いのがイヤなら、夏フェスなんて来なけりゃいいのに。なんて、意地悪なオバサンは思ってしまったよ。

まあ、数年前のラッシュのときみたいに、スタンディングゾーンにシートを敷いて、お目当てのバンドが出てくるまで場所取りするようなヤツがいないだけましかな。



オープニングアクトはスリーピー。

グズグズしてないで、早くステージ前に行かなくちゃ。

スタンディングゾーンに行くと、前方にもうひとつ囲いが造られていた。

その中に入ると早くも横3列くらいの人が集まっていた。

ステージの屋根でスタンディングゾーンは日陰になっており、時折気持ちいい風が吹いてくる。

10時45分開演という早さなのに、結構人も増えてきた。



RUSH BALLオフィシャルにレポが上がっています。詳しくはそちらをどうぞ。セットリストのほとんどをそちらからいただきました→http://www.rushball.com/livereport/#1396






sleepy.abオープニングアクト


01.sonar
02.flee
03.君と背景
04.メロディ



2年前彼らは、ATMCテントでラッシュボール初登場。

今年はオープニングアクト


いくらメインステージでライブできるって言っても、オープニングアクトかぁ。

わたしの「オープニングアクト」に対するイメージは、本編に登場するバンドに比べてまだまだだけど、これからがんばったら注目されるよ、というものだった。


なんと言ってもライブの持ち時間が短いし、しかも午前中、到着したばかりの客を前にしてライブするのって大変そう。

特にスリーピーはどちらかというと夜のイメージだし。

それなら小さいとはいえ、ATMCに出演できるほうがよっぽどいいんじゃあ、なんて失礼ながら思っていた。


でも・・・



大きなステージに彼らの機材がセットされて、開演を待っているうちにお客さんが集まり始めたのを見ると、ゾクゾクしてきた。


大きなステージが好き・嫌いじゃなくて、朝からライブがどうとかじゃなくて、これは凄いことじゃあ・・・



やがて開演時間になって、ステージの照明が落ちると大きな拍手が起こった。


“mori”が流れて、成山くんを先頭に静かにメンバーが登場。

もう一度起こる拍手と、同時に歓声が上がった。


メンバーがそれぞれ定位置についたとき、涼しい風が横から吹いてきて、ギターを持って椅子に座ろうとした山内くんのサラサラの髪を揺らした。

それを見て、なぜだか涙ぐんでしまいました。


なぜだ?ツボは山内くんの揺れる髪か!?(笑)



前日SLSに出演し、山中湖から車で名古屋に駆けつけて、休む間もなく暑いステージでライブをした。

その後の疲労困憊した彼らの顔を見てしまったので、今日の体調を心配していたが、「きっと大丈夫」って勝手にそう思った。




成山「おはようございます。」


客「おはよーございます!」(笑)


成山「札幌から来たスリーピーです。よろしくお願いします。」




1曲目は“sonar


曲が始まるとステージ上部に設置されたスクリーンに、ライブの様子が映し出された。

時にはアップも・・・成山くん、カメラ映りめっちゃいい!(実物もいいです、ごめんなさい)



sonar”始まりには意表をつかれた。でも・・・



 揺らぐ光 
 手を伸ばして
 鳥になって 巡る
 迷わぬ空へ



見上げれば青空で、風が吹いていて、とても気持ちよくて、いつもと違うイメージで聴けた。素敵な“sonar”だった。



“flee”


今日は“インソムニア”が聴きたかった・・・なんて贅沢なことは言いません。野外で聴くと開放的だなあ。



MCで田中くんが、2年前にはATMCのステージに出させてもらって、今日は大きなステージで・・・嬉しいです、という意味のことを言われた。


それから、9/15にsleepy.acツアーファイナルのライブアルバムがリリースされることや、新譜録音経過報告のツアーが11月に大阪でもあること、などを。


初めて出会ったときから、田中くんのMCは変わらないなあ。人柄がにじみ出ている感じで。


変わらないのはみんなそうだけど。嬉しくなってくる。



“君と背景”


心を包み込むような成山くんの声を聴いていると、ライブ前に思っていたいろいろなことが、小さくてバカらしいことに思えてきた。

どんなステージであろうと、スリーピーはいつもどおりの音楽を聴かせてくれる。

他に何がいるのかな?それで十分だ。



成山「みなさんにとってもいい一日になりますように・・・“メロディ”」


周りのお客さんが「おっ」といった感じで息を止めるのがわかった。


この曲を聴くたびに、スリーピーに出会えてよかったな、と思う。そして、


 新しい僕達の道は 
 苦しいから笑おうよ


のところでは、「苦しいけど笑おうよ」じゃないんだね、って思う。


気づいたら両方の目から涙がこぼれていて、午前11時のテンションじゃないよ、明るすぎるよ、って困った。


あとで友人が、おそらくあまりスリーピーのライブを観ていないと思われる彼女が、「“メロディ”に泣かされた。」って言ってくれた。

自分が褒められたようで嬉しかった(なんでやねん 笑)




短いライブだったけどすっかり満足してしまい、しばらくぼんやりしていた。


おなかが空いているのに気づき、お店が空いているうちに腹ごしらえをすることにした。

アーバスは便利だけど、好きな時間に帰れないことが難点。先は長いよ。




踊ってばかりの国(ATMC)


01.バケツの中でも
02.悪魔の子供
03.僕はラジオ
04.テカテカ


神戸発の踊ってちゃん。

前々からライブが観たいと思っていたが、チャンスがなかった。(スタクラに駆けつけても出番がすでに終わっていたり)

やっと観れる!


最初に驚いたのは、ボーカルの方の声。

高い!ふわふわ!・・・ちょっと変態入ってますか?(笑)

でも、キライじゃない、いやむしろ好き。(まわりくどい)



最後にはボーカルさんが客席に飛び降りて歌っておられた。

“テカテカ”がすごくよかった。音源ほしい、と思った。





シートに戻って休憩。

大人気のバンドのライブが続くが、暑くて溶けそう。

スクリーンに映る踊り狂うオーディエンスを見て、「若いって素晴らしい!」と思った。

早くもちょっと疲れてきて、焼けるシートの上に横になったら、眠ってしまった。

一応帽子で顔を覆い、タオルで身体を覆っていたが、じりじり照りつける日差しに、「焦げるから裏返らなきゃ」とか、「ここで焼け死ぬかも」とか思いながら、それでもうとうと眠り続けた。

・・・で、汗びっしょりで目が覚めた。

水分摂取を!と思い、凍らしていたペットボトルに口をつけたら・・・溶けてお湯になっていた(・・;)


水を求めてさまよっていたら、ATMCではGalileo Galileiがライブ中。

お客さんいっぱいだ。がんばってんなあ。

ドリンクのテントのところまでいっぱいで、みんな手を上げて飛んでいる。

「拳を上げる」っていうよりも、最近は人差し指を上げる感じだよなー(それがどうした)


シートに戻るとACIDMANのライブが始まった。かっこいいなあ。ぼんやりスクリーンを見上げた。



もうすぐ絶対観るぞ!と思っていた[Champagne](シャンペイン)

ふらふらしながらATMCステージへ。



[Champagne] (ATMC)


01.You Drive Me Crazy Girl but I Don't Like You.
02.Yeah Yeah Yeah
03.city
04.For Freedom
05.Don't Fuck With Yoohei Kawakami



チューニング中。

ドラムの方がダダダダダ、パン!と叩くとお客さんより大きな拍手が。

思わぬ拍手にドラムさん、照れ笑い。いい笑顔。


ボーカルのマイクテスト。

「イェーイ 君を好きでよかった〜♪」

と、ウルフルズの“バンザイ”を。

「バンザーイ♪ 君に会えてよかった♪」

のところでは、隣にいた男の子と一緒にバンザイをしてしまった。

それ見てベースくんはニコニコ。


ライブ前からとってもいい雰囲気だった。



開演。

ボーカルさんは浴衣で登場。粋だねぇ。

ドラムさんは・・・海パン!夏だから!?(笑)

ドラムの、めっちゃ高いところにあるシンバルがかっこいい!



前回初めて[Champagne]を観たのは大阪城野音で、椅子席があるからわからなかったけど・・・


2曲目だったかのサビでダイブ発生。

待ち構えていたかのように、ダイバーを回収していくスタッフのおじさんたち。

それに負けじと次々と飛ぶ若者。

回収するおじさんたち。


おじさんたちの手際がよくて、見てて楽しかったです(スミマセン)



若者のテンションに乗っかって、調子に乗りすぎたので、また休憩タイム。


AA=、やたらかっこいい!(←語彙が少なすぎ)




ストレイテナー


01.KILLER TUNE
02.Man-like Creatures
03.Discography
04.SIX DAY WONDER
05.BERSERKER TUNE
06.Little Miss Weekend
07.REMINDER



シートに座ったまま観ようと思ったが・・・いきなりの“KILLER TUNE”

気づいたらスタンディングエリアに立っていた(笑)


最近の曲には詳しくないけど、セトリ、よかったなあ。

淡々と進んでいくのに、ドキドキが強まっていく感じ。さすがだ。


「僕はRUSH BALLはホームだと思っています。

いつも挑戦者のつもりでここに立っていますが・・・僕らも古株になってきました。

でもこれからも挑戦者のつもりでがんばります。よろしくお願いします!」


そう語るホリエくんにじーんとした。


ラストの“REMINDER”に、ちょっと泣きそうになった。




Dragon Ash


01.運命共同体
02.La bamba
03.Bring It
04.Dear mosh pit
05.AMBITIOUS
06.Rock Band feat.SATOSHI,KO-JI
07.Fantasista


友人とシートで喋っているうちにライブが始まった。


「RUSH BALLLに咲いたフリーダム♪」と歌って歓声が上がった。

KJってオーラがあるよね。もう何歳くらいだろう。なんて喋っていたが、途中でゲストの方が出て来られたあたりからライブに集中してきた。


そして、「ミクスチャーロックって知ってるか?」と客に呼びかけ、始まったのは“Fantasista”


途端にシートエリアからステンディングエリアに駆け出す若者。

通路を歩いていたのに、立ち止まってステージに注目する人。

シートに座ったり寝そべったりしていた人も立ち上がる。


そしてみんなで「Oh Ohー♪」と歌ったとき、広い会場なのに凄い一体感で鳥肌が立った。




the HIATUS



たくさんのお客さんの中で、一番バンドTシャツ率が高かったのは、おそらくthe HIATUS

スタンディングゾーンもいっぱいだった。


エルレが活動休止したあと、久しぶりに矢野顕子さんのライブにゲスト出演した細美くんを見て、これからも応援しようと思っていたのに、まだエルレの亡霊がわたしの中にいる。われながら未練がましいと思う。


「はじめまして!ハイエイタスです!」

の、細美くんの言葉に、ちょっと胸が痛くなった。


元気な姿が見れてよかった。相変わらず人気者だね。





この頃から日が沈み始めた。夕陽がきれい。



夕暮れ時のATMCステージ↓




LOSTAGE (ATMC)


・ひとり
・断層
カナリア
・手紙
     他


奈良発のバンド。

4年前の924、そのあと同じ年の10月にファンダンゴでライブを観たことがあった。

ピンとこなかったのは、当時はlostageと小文字表記だったからか?


五味「一個だけ言いたい事があるんで言わしてもらうと・・・来年はあっち(メイン)のステージに出たい!」


おおっ!


ラストの“手紙”という曲、4年前にも聴いた曲だった。

昔観たときより、歌詞がはっきりと伝わってくる感じがした。



LOSTAGEが終わったら、すっかり夜になっていた。

シートエリアの後方にもシートを敷いている人が多数あり、その人たちを踏まないように注意をしながら自分のシートに戻った。



BOOM BOOM SATELLITES


01.BACK ON MY FEET
02.MORNING AFTER
03.STAY
04.EASY ACTION
05.KICK IT OUT


シートでぼーっとしていたら、やたらかっこいい音楽が!

スクリーンを見上げたら、これまたかっこいい男たちが!


友人が、「ブンブンかっこいいよ!」って言っていたけど、ほんとだ。

スタンディングゾーンがダンスゾーンになっていた。




サカナクション


01.21.1
02.明日から
03.Klee
04.ネイティブダンサー 
05.アルクアラウンド
06.アイデンティティ
07.ナイトフィッシングイズグッド



2年前のATMCステージのトリだった。(一郎くんは3年前って言ってたけど、2008年だった)

当時、「サカナなのにトリ!」って日記に書いた(笑)


今年は大きなステージでのトリだ。ほんと、凄い!

ほんの数年前には、スタクラでライブをやってたのが信じられないくらい。


「実は僕ら、オオサカナクションは・・(笑)大きなステージでトリを取るのは初めてです!」と語りながら、感極まったのか一郎くん、

「やべ!泣けてきた」と、後ろをむいて涙を拭いた。


「音楽シーンが元気がなくなってきて、落ち込んだこともあったけど、でも、今これだけの人が目の前にいてくれるなら、大丈夫だと思いました。

もうすぐ夏も終わるけど、ここに来てくれてありがとう!」


“ナイトフィッシングイズグッド”を聴きながら、わたしと友人は荷物を持ってATMCへ移動。最後まで聴きたいけど・・・




ATMCステージにはすでにたくさんの人が集まって、世界の終わりのセッティングを観ていた。

わたしたちも荷物を隅っこに置いて、その中に加わった。



サカナクションが終わったら、花火が上がった。

RUSH BALLでは、いつもメインステージのトリのライブが終わったら花火が上がる。

ATMCのトリを時間的に遅くしてあるのは、客の帰りが集中しないためかな?

だからできるだけ多くの人が花火を見ることができるように、このタイミングで花火が上がるんだろう。


  


咲く前の花火→咲いたあとの花火(笑)



世界の終わり (ATMC)


01.青い太陽
02.虹色の戦争
03.世界平和
04.天使と悪魔
05.幻の命
06.インスタントラジオ


ギターの中島くんが、
「夏の終わりに世界の終わりです!」

ウケました(笑)



“青い太陽”の後半の間奏のときに、客から自然と拍手が起こったのにはじーんとした。

みんなの、このバンドへの期待を感じた。



そして、その期待を裏切らない、とてもいいライブだった。

何よりライブ中に黄色い声があまりなくてよかった。(←ここ、こだわるところ)

タイミングのいい気の利いたかけ声は大歓迎だけど。



フェスのテンションだから、曲に不似合いな手拍子も、“幻の命”で腕ワイパーしようとしたヤツも、この際許そう。(何様? 笑)


少し前から気になっているのは、どんな曲でも縦ノリ、どんな曲でも指一本立てた手を上げる、スローテンポな聞かせる曲にはとにかく腕ワイパー、をやらないと気がすまない人が増えていること。

でもフェスだから気にしないでおこう。


ライブ中に、写メや動画を撮っていたヤツがたくさんいた某フェスに比べたらそんなもん・・・



音楽を思いっきり楽しんで、楽しんでいる客同士がお互いを大切にして、

アーティスト同士もお互いのライブを楽しみ合って。


そんなフェスなら、多少ハメをはずしたっていいじゃない、ねえ。

・・・わたしもちょっとだけオトナになったでしょ?まだグチグチ文句も言うけど(笑)



ステージ前に集まったみんなの気持ちを、世界の終わりはきっちり受け取っているように感じた。

みんなで飛んだ“インスタントラジオ”、楽しかった!



アーバスは終演後30分で出発すると言われていたので、余韻に浸りながらも早足で集合場所に向かった。

偶然一緒になった友人たちと歩く道には手作り提灯が準備されて、足元を照らしてくれていた。



来週またここに来るよ。それまでサヨナラ、フェニックス。