星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

怒髪天 presents 響都の宴〜DOHATSUTEN classic〜@京都・磔磔(10/3)


OpeningAct:BUGY CRAXONE

強い雨の中、傘をさして歩きながら、1時間ほど前に終わったa flood of circle・佐々木くんと曽根さんのアコースティックライブを思い返していた。


佐々木くんの声が頭から離れないし、カバンを入れる予定だった駅のコインロッカーは空きがなかったし、雨だし、開場もとっくに始まってギュウギュウだろうし、振る舞い酒も終わっちゃっているだろうし、もうこのまま帰っちゃおうかな・・・なんて低いテンションで磔磔まで歩いた。


着いて中に入ったら、入り口近くの楽屋への階段横にいた友人が声をかけてくれて、そこは足場がビールケースの底で段々が造ってあったらしく、ここでは暴れられないから荷物預かりますよ、って優しい言葉をかけてくれた。


おかげで低かったテンションがやや上がり、なんとか人の間に滑り込み、名物の柱の後ろに立った。

ちょうどボーカルが柱で見えない位置だけど、もう少しみんな前に詰めるだろう、と思って。


まずはオープニングアクトBUGY CRAXONE。初めて観るバンドだ。






BUGY CRAXONE


札幌で結成されたバンドで、Vo.Gtが女性。

このボーカルさん、小柄で美人さんだが、歌はオトコマエ。(←褒め言葉です)

変な甘さのない、めっちゃ好きな声。

小柄なのと柱が邪魔して、歌っている姿はあまり見えないけど、両サイドのギターとベースの方がとてもいい表情で演奏しておられて、おかげでわたしのテンションもどんどん上がってきた。


楽しかった!うん。


ただ、1曲終わるごとの拍手は温かかったが、曲やってるときの前方のお客さんが棒立ちで、ちょっとなあ、と思った。

うつむいてる人もいた。

ライブ、よかったのになあ。




セットチェンジ。

途中でピンクのシャツ着た坂さんが、サウンドチェックをされていた。

絵になる!(よく見えんかったけど)

坂さんが一旦楽屋に戻ってしばらくして開演。



客電が落ちて大歓声の中、いつもの出囃子が流れてきた。

それに合わせて手拍子をしながら、みんな後ろを向いたり半身になったりして、フロア後方2階にある楽屋の方を見てメンバー登場を待った。




メンバー登場。2階からひとりずつ階段を下りて来る。手拍子がさらに大きくなる。

いいわあ、この登場のしかた。磔磔ならでは、だね。



3日連続ライブで、3日間通い続けた人は、感慨深いだろうなあ。

2日でも感動するもんね。


(以下MCはうろ覚え、順不同です。)




怒髪天



<セットリスト>

01.蒼き旅烏
02.欠けたパーツの唄
03.労働CALLING
04.オレとオマエ
05.ふわふわ
06.82.2
07.不惑 in LIFE
08.クソったれのテーマ
09.ド真ん中節
10.Merry X'mas Mr.Lonelyman(新曲)
11.ロクでナシ
12.ドンマイ・ビート
13.NO MUSIC.NO LIFE
14.酒燃料爆進曲
15.オトナノススメ
16.サスパズレ


En
01.ありがとな



(セットリストはいただきものです)



●「よーく来た!!雨の中、よく来たな!」

こう兄ぃに言われると、自分が受け入れられている、と実感する。

ここに来る前、あんなにテンション低かったのに、増子さんのこの言葉と、めちゃくちゃ嬉しそうなお客さんの顔を見て、涙ぐみそうになった。



“蒼き旅烏”


 俺達の旅は まだ終わらねえ!



最初から飛ばす兄ぃたち。


“欠けたパーツの唄”!?

うわあ。


“82.2”!?

うわわわわ!


初めてライブで聴く曲のたびにあわあわしてました(笑)



●3日連続のライブで、実はその前もライブしてきて、あさってもライブなんだ、って言ってから、


「44歳!(笑)週5回のライブはきつくね?(笑)

スタッフにそう言ったら、“あ、気づきましたか?”だって。

これまたいつも気づくの遅いんだよな〜」(笑)



●増子「坂さん、もう汗びっしょりだな!

友康が汗かいてるのと違って、坂さんのは気持悪いねぇ」(笑)


立ち上がる坂さん。ピンクのシャツが汗で透けてる(笑)


シミ「理科室にあった人体模型みたいだ。」(爆)



●毎度のことながら人をひきつけて離さないMC。

特に印象に残っているのは、これ。(なぜそんな話になったか忘れた)


「俺達もライブを観に行くんだよ。だけど、余裕のあるライブ観てたら、なぜかいたたまれなくなってな!」(笑)


もの凄く共感してしまった。



●「この頃の暮らしはどうよ?」

え?どう答えよう?(笑)


「ここに来ているんだから、いいわけないよな!」(笑)


へへー、そのとおり!(笑)



「みんなすっかり発酵してるよな(笑)

ここは元酒蔵だから、一生懸命杜氏として、いい酒作るよ!!」


おおっ、うまい!

いいロックを。いいライブを。そして音楽とともにいい人生を!




●“クソったれのテーマ”のラスト、歌詞がリフレイン。

客電が一瞬落ち真っ暗に。

そして“ド真ん中節”のイントロ。



ぞわっとするくらいかっこよかった!


“ド真ん中節”のあとはしばらく兄ぃは燃え尽きて。




●促されて坂さんのMC。

坂「まさかの2回目!」(笑)


兄ぃに言われて新譜の紹介を。

だけど、そのシングル発売日も覚えていなくて(11/24)、値段も覚えていなくて(3000円)、

兄ぃに「なんでそんなに高いの?」と聞かれたら、

坂「夏のキリギリスからの・・・」

増子「それはコンセプト!DVD付きだからだろ!」(笑)


そしてそのDVDに何曲入っているかと聞かれたら、

「・・・数曲」って(笑)


その中のカップリング曲にマライヤ・キャリーのカバーがあって、

坂「偶然にも今年マライヤ本人がセルフカバーをするとのことで!」

増子「本人がするからセルフカバーだろ!違ったら他人カバーだ!」(笑)


坂「(笑)そのセルフカバーはなんと16年ぶり!」

増子「それは覚えてるのか!?発売日もわかんないのに?」


みたいな会話がありました(笑)


増子「『戦場のメリークリスマス』って映画があっただろ?

最後の名シーン。北野武の名セリフ。

“Merry X'mas Mr.Lawrence!”ってやつ。

“メリークリスマス!ミスターロ・・・!”までパクらせていただきました。」(笑)


「今年は徹底的にふざけることに決めたんだ。

来年からはもう笑わない!怒るんでもなく、無表情で。」


と、無表情を見せる兄ぃ。


絶対、ムリだから!!(笑)


「この曲のコンセプトは、夏のキリギリスがその冬どうなったか。」(笑)



“Merry X'mas Mr.Lonelyman”


「クリスマスが来ても独りぼっちの俺。

プレゼントなんていらないから、サンタよ、ここに来て一杯呑まねえか?」


ぶっちゃけるとそういう曲でした(笑)


●「磔磔、いいねえ。

ここで年越しライブしたいねえ、って言ってたんだ。」


おおっ!


「でもここ、9時が音止めだろ?カウントダウンやるには早すぎるよな?」(笑)

「そのうち坂さんが、ここの周りの住宅を買い占めてくれるから、そうなったらやろう!」(笑)


坂さん、笑顔でうなずいてたけど・・・(笑)


●兄ぃがMCしていてふいに、

「坂さん、マライヤのセルフカバーは何年ぶりだったかな?」

「16年!」(笑)


そんな会話が全部で3回はあったよね?


そして酒爆の坂さんの叫びも「16ねーん!!」(笑)




●“サスパズレ”


スペシャルゲスト、サスパズラーとして呼ばれたのがカトウタロウさん!

あれ、まだいたの?(笑)


そしてみんなで力尽きるまで“サスパズレ”


兄ぃは唄いながらフロアのほうに身を乗り出し、客の手を握ったり頭を撫でたりしていたが、最後にはくるっと身を反転させてダイブした。

兄ぃの身体をみんなの腕が支える。

わたしの手は届かなかったが、一緒に兄ぃを持ち上げている感覚でそれを見ていた。



●アンコール。


「本編で16曲もやったんだよ。普段のワンマンと変わらねえ。死ぬな、これは。」(笑)


なんたって3日連続ライブだもんね。


「来年もやるぞー!」


おおっ!


メンバーがひとことずつ話をして客にお礼を言って、最後にシミさんが、

「言いたいことみんな言ってくれたからひとことだけ・・・

長生きしようぜー!!」


ヤバイ、ちょっと泣きそう・・・


最後は“ありがとな”


 ありがとな サイコーのありがとな バカどもよ
 ありがとな 愛しき仲間たちよ もう少しやれそうさ
 もう少しやれそうさ 出会えてよかったぜ



何千何万の言葉よりこの歌を。

兄ぃの気持ちが伝わってきたよ。




鳴りやまない拍手に、坂さんが法被にねじり鉢巻で登場。


最後はスカッと1本締めで締めようと思います。と。


「皆様のご健康と益益の・・・怒髪天を祈って・・・怒髪天(ご発展)を祈って」


・・・坂さん・・・(笑)


いよ〜っ、パン!



この日の模様がこちら↓で紹介されています。

http://natalie.mu/music/news/38591


来年も、来れたらいいなあ。



今年の3月、熊本で対バンしたときの、さわおさんの言葉を思い出した。

先攻の怒髪天ピロウズの“スケアクロウ”を唄ってくれたことを受けてのMC。


怒髪天スケアクロウ、感動した!
いや、それで感動したんじゃないんだ。


ライブ観ても、楽屋で話をしていても、感動するんだ。


“オトナは最高!”って、あれ、本気だぜ?」




いい杜氏のおかげで、いい酒できたよね?