星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

LOST IN TIME ツアーファイナル“ロストの野音 vol.2 2007年春”@日比谷野外大音楽堂(5/19)

初めてここ、日比谷野音に来たのは1年まえの4月15日。そのときもロストインタイムのツアーファイナルだった。

あれからもう1年以上も経つんだなあ。いろんなことがあったなあ、としみじみしながら開演を待った。


午後4時頃突然大粒の雨が落ちてきて、出店のお兄さんたちの合羽を売る声が大きくなったが、開場前にはすっかりやんで、雲の切れ間に少し青空が見えてきた。

去年とは1ヶ月違うせいか、気温も少し肌寒い程度。(去年はめちゃ寒かった)


時折吹く風に木々の葉の鳴る音が聞こえて、こんな場所で大好きなロストの音楽が聴けるなんて本当に幸せだと思う。


開演時間を数分過ぎて、いきなり海北くんを先頭に5人が手を振りながら静かに登場してきた。

あわててみんな立ち上がる。


そして・・・<セットリスト>

01.ヒカリ
02.告白
03.花
04.誰かはいらない
05.教会通り
06.車輪の下
07.最後の一球
08.まだ故郷へは帰れない
09.卒業写真(ユーミンのカバー)
10.カッターナイフ
11.呼吸
12.北風と太陽
13.されど犬は走る
14.背中のバラッド
15.田舎の生活(スピッツのカバー)
16.旅立ち前夜
17.約束
18.列車
19.26
20.鼓動
21.ココロノウタ
22.手紙


En1
1.さぁ旅を始めよう
2.海はいま(新曲)


En2
3.然様ならば



“ヒカリ”から始まるとは思っていなかったので、イントロが聴こえてきたとき「うわっ!」と小さく叫んでしまった。


「みんな、愛してるよー!」と海北くんが叫んで“告白”。

あーもう、心をわしづかみ(笑)その曲順、反則技に近いよ。


「僕らはこの曲から始まりました」と“花”。そのあと『きのうのこと』の曲が続く。


「言いたいことを言える場所がなくて・・・それを歌で言おうと作った曲です」〜“車輪の下


「一生懸命何かをやるのがかっこ悪いなんて思わない」〜“最後の一球”



「今日はおふくろが来ています。(拍手)親父は・・・呼ぶことに失敗しました。まだまだがんばれ、ってことですよね。“まだ故郷へは帰れない ”・・・」

この曲の歌詞のある部分を聴くと毎回泣いてしまうわたし。今日はがまんした。冷たい風が頬を撫でてくれた。


ここで海北くんひとり残して4人が退場。海北くんは椅子に座ってアコギに持ち替えて即興で1曲。

「今日朝起きたときは〜雨が降っていた〜♪まさか晴れるとは思わなかった〜♪ここにいる晴れ女晴れ男にありがとう〜♪」だったかな?(笑)


そして「カバーやります」と。

え、カバーって!?


“卒業写真”!!

すごい・・・失礼を承知で言ってしまうけど、海北くん、歌うまくなった。ユーミンのこの曲で泣かされるとは思わなかった。ほんとにすごい。



このあとメンバー紹介。「ロスト最年長」弥吉さんは強力な晴れ男。過去の野音のライブで雨が降ったことがないそうだ。ありがたやありがたや(笑)

「イケメン担当」のシュンスケさん。「ピアノをかじった人ならシュンスケさんのすごさがわかる。ピアノやったことない人には何やってるのかわからないかも」と。


「母親の頭をバッグに入れて出頭した彼と、僕は何が違うんだろう。
カバンにカッターナイフを忍ばせて学校に行く彼女と、僕は何が違うんだろう。

家族が第一発見者になるのに、部屋で首を吊る彼女と、僕はどう違うんだろう・・・
そんなの分かんねぇ。そんなずるい奴、死んでも手なんか合わせてあげないよ」


3人で“カッターナイフ”

強烈なメッセージ。

ただ…「手を合わせてやらない」って言われた奴は、彼や彼女なのか、それともそんなことに無関心なひとに対してなのか…どうだろう。ちょっと混乱し、あとでいろいろ考えさせられた。

シュンスケさんのピアニカが凄まじかった。



そのあと続いてメンバー紹介。

「すごいベーシスト。音楽でも私生活でも頼れるアニキ」有江さん登場。

登場のときの歩き方とかマイクの前での立ち方が素敵だった(笑)


そして源ちゃん。

お客さんが「源ちゃーん!」って呼ぶときはほんとに嬉しそう。愛すべきキャラの源ちゃん!

実は開場前に源ちゃんパパとお話する機会があって、そのときパパは「しっかりしないとそのうち海北くんに捨てられるぞ!って源一郎に言ってるんですよ」と言われていた。

そんなこと絶対ありません!と一緒にいた友人たちと即座に否定した。そうだよね。

源ちゃんの存在が海北くんを支えてくれているんだと思う。違うでしょうか?


5人そろったところで源ちゃんはカホンに、他の4人は椅子に座ってアコースティックバージョンが続く。

「僕らも座ってるから、みんなも座ったら?」

と海北くんに言われ、顔を見合わせながらいっせいにみんな座った。そしたら「ほんとに座った!」と。どっちやねん(笑)
座るとまた違う風景が見えて新鮮だったよ。


“北風と太陽”で、またまた泣かされた。海北くんの声が風に乗って暗くなった空に吸い込まれていった。


“されど犬は走る”では再びみんな立ち上がって手拍子。立ち上がるきっかけがつかめず海北くんに促されたんだけどね。



今日も源ちゃんのご家族・ご親族が後ろのほうにお見えで、海北くんが紹介すると源ちゃんパパが大きく手を振っておられるのが見えた。

「今日この歌は源ちゃんのお父さんに捧げます」と“背中のバラッド”

ラストの「とうちゃーん!ありがとーう!!」を源ちゃんも叫んで、そのあと「言っちゃった☆」と。

源ちゃんもそのご家族も、ホントに仲良くて素敵だね。


次に聴こえてきたイントロに耳を疑った。

「え?まさか!やるの?え?」

スピッツのカバーアルバム『一期一会』に入っているあの曲。

まさかライブで聴けるとは思っていなかった。みんなも驚いて、でも嬉しくてイントロで大きな拍手が起こった。

野外で聴く“田舎の生活”はとてもきれいで心に沁みた。この先ずっと、忘れられない曲のひとつになった。ありがとう!


そしてこのあとは第2部。(と、わたしが勝手に呼んでいる)


ロックな曲をがんがん響かせてくれた。拳もたくさん上がってたね。わたしはばかみたいに踊りまくってたよ。


“列車”のイントロでまた拍手が起こる。ギターもベースもよかったなあ。今さらだけど名曲です。


“26”のイントロ、変わってたよね?かっこよかった!飛びました(笑)この曲大好き。


“鼓動”ではいつも「源ちゃんガンバレ!」と心の中で叫んでしまう。そんなのわたしだけ?


そしてやっぱり最後は“手紙”

一番たくさん拳が上がっていた。

あー、終わっちゃう・・・って思って切ない。


アンコールでやった“海はいま”

大阪BIGCATで初めて聴いた新曲。サビ部分はばっちり覚えてて、有江さんのコーラスに合わせて一緒に歌わせていただきました。はい。


ラストのラスト、“然様ならば”。この曲は“手紙”とテーマは同じだよね?


さようならした君の幸せを願う。


でも「さようなら」はもともと接続語で、「また会いましょう」の意味が込められているんだよね。



お天気も味方してくれて、野外のライブの素晴らしさを知った日だった。

そして今日初めてお会いした方(あなたですエリリン!)や源ちゃんパパともお話できたし、何よりずっとお会いしたかったRitukoさんともお話できて幸せだった。



ライブが終わってしまうのは寂しいけれど、きっとまたみんなに会えるよね。

それを信じていいんだよね・・・


もらったフライヤーに次のライブの予定が書いてあった。でもどれも東京で行けない日ばかり。


バンドが大きくなってメンバーさんも多忙で小回りが利かないのはわかるんだけど、切ないよ。

次に会える日を信じて待っているからね。