星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

tacica TOUR 09“パズルの遊び方”@札幌BESSIE HALL(7/20)


出演:tacica/LOST IN TIME/BAZRA


帯広から特急スーパーおおぞらに乗り、約2時間半で札幌。

札幌まで特急で直行したら高いので、南千歳で快速に乗り換えて行った。


ベッシーホールは初めて行くので、HPにあった案内どおりに、札幌から地下鉄南北線に乗りすすきので降りて歩いた。駅から近く、わかりやすかった。


ビルの裏に入り口があるというのでそちらにまわると、もうたくさんの人が並んでいた。

その横を源ちゃんやBAZRAの鉄平くんがうろうろ(笑)


リハーサルが押しているとかで、5分くらい遅れて開場。



ベッシーホールはビルの地下にあり、キャパ250ということだがもう少し入るかも?

ステージが高めで見やすそう。



ステージのセットを見て、トップはBAZRAだと知った。





BAZRA


初めて観る。

が、実はアルバム『千回目の日曜日』を持っていて、一度ライブが観たかったバンド。



3年前の『924』というイベントに、えのもっちゃんが脱退したあとでロストインタイムとしてではなく「海北・大岡」で出演したことがあった。

そのときにギターを弾いてくれたのがBAZRAの鉄平くんだった。(そのときのベースは有江さん)


気になりながらもBAZRAのライブを観れなかったので、今日はいい機会。


直前までtacica・ロストの2マンと思っていたのでびっくりしたけどね。

そういえばこのツアーで関東のほうをまわるときに、ロストじゃなくてBAZRAが対バンしていた。

しかも鉄平くんは札幌出身らしい。対バン相手に選ばれるのは当然といえば当然かも。



ライブは・・・・めっちゃかっこよかった!

演奏もうまくて、特にベースの三浦さん。なんであんなふうに弾けるの〜〜と、目が離せなかった。


思わずこぶし上げたり踊ったりしたけど、あららお客さんおとなしい・・・

局地的に盛り上がって、でも鉄平くんが煽ったら「わー!」となって、また曲を続けたら静かになって、という感じ。


じっと聴き入っているというより棒立ちのひと多し。



初めて観るバンドでも、いいものはいいのに。出会いを楽しまなきゃ損だよー、と思った。



01.
02.オオカミ少年
03.千回目の日曜日
04.雨
05.ジャンプ
06.ワイパー
07.カマキリ


(セットリストはフカホリさんからいただきました。ありがとうございます)




LOST IN TIME


01.合い言葉
02.約束
03.列車
04.キャラバン
05.告白
06.希望
07.忘れもの
08.ハローイエロー


tacicaに同行した長いツアーも今日で終わり。

そしてこのライブが終わると、ライジングにもラカーニャにも行けないわたしは9月までロストに会えない。


友人のWさんとは整理番号が離れていたので、わたしよりだいぶ前方。
したがって帯広のときみたいにノリツッコミができないので、ひとりで余計なことばかり考えてしまっていた。


SEが流れてメンバーが登場。

まず海北くんが「ああーーー♪」と声を上げると、会場のムードが一気に変わった。



『合い言葉』


曲が始まったら近くにいたお客さんたちが、すごく嬉しそうに身体を揺らしているのが見えた。

tacicaファンの数ほどはいないがそのお客さんたちから、「待ってたよ」というオーラを感じた。

と同時に、来たくても北海道は遠すぎて来れなかった友人たちの顔が浮かんで、身体が熱くなった。


 
 歌うことは目的じゃない
 本当は言葉なんて要らない
 届かなくちゃ意味がない
 君の心に触りたい



のところで早くも涙が。

早すぎる。泣いてないでちゃんと聴かなくちゃ。



「やっと札幌に来ることができました。tacicaのおかげです。」


また会いましょうの約束を果たしに。



『約束』


パラパラとこぶしが上がる。

いつの間にかわたしの隣に来られていた女性が涙ぐむのが見えた。




『列車』


イントロで歓声が上がった。

前日のハコに比べたら大きさも違うからだろうけど、音が全然違う。

海北くんの伸びやかな声がよく届く。

気持ちのこもった演奏が伝わってくる。



「あの頃はよかったなんて〜♪」のサビの部分、源ちゃんも三井くんもマイクレスで歌っているのが見えた。

背中がぞくっとして鳥肌が立った。

間奏を聴きながら、気づいたら口の中で「すごい、すごい!」とつぶやいていた。


最後の音が消えるまで、まばたきするのを忘れるくらい3人を見ていた。圧巻だった。





3曲終わってMC。



「37箇所中、25箇所tacicaと一緒にまわって・・・今日で終わりと思うと寂しいです。

いい旅でした・・・まだ終わっていないので、“いい旅をさせてもらっています”だね。」



「バンドのメンバーが替わってゴタゴタしているときに、ツアーに誘ってもらって、旅をして、本来の自分を取り戻せました。」



ロストを知らないひとにはなんのこっちゃな言葉だろうけど・・・



ああそうなのか。

本当にいい旅だったんだね。

その言葉が聞けて嬉しい。話してくれて嬉しいよ。



「旅のうたを。『キャラバン』」


 忘れないよ 大丈夫 大切なものはまだ
 握りしめている それはいつか 君がくれたって事
 ねぇ 気付いてるかい?
 ねぇ 思い出してよ



涙が止まらない。だめだ・・


続けて『告白』


 だからこそ僕は歌を歌いたい
 目の前のあなたに思いを預けて



涙を止めるなんてことはやめた。

『告白』という曲には想いが深くありすぎる。

ずるいよ、こんな選曲。



流れる涙が恥ずかしくてこぶしを上げた。




『希望』

え?もう終わり?

そう思うと涙がひいた(笑)




「この曲をどうしてもやりたくて練習してきました。

tacicaに。『忘れもの』」


うっ。




初めてこの曲をライブで聴いたのは3月のワンマン。


イントロの、ギターとベースを掛け合いのように弾くところでもう泣けてしまう。美しい曲。


友人のWさんも、この曲が聴きたい聴きたいと言われていたことを思い出した。

よかったね、聴けて。



 こんなにも一人が 淋しいなんて



と歌う海北くんの声に胸がつまる。




そして最後は『ハローイエロー』


おごそかな気持ちで聴いてしまった(笑)


そして最後の源ちゃんの「ワン・ツー!」でまた涙が出そうになる。

源ちゃんの掛け声のあと向かい合って弾く3人を見るのが好きだ。


つらいことや悲しいことがどこかに行っちゃうみたい。


激しい曲じゃないのに、歌詞も不思議な感じなのに、なぜか生きる力をもらえる曲だ。




終わっちゃった・・・・


一旦後ろに下がってドリンクを引き換え深呼吸する。


いつもロストのあとは間を置かないと、気持ちが切り替えられない。


いよいよファイナルを迎えたtacica

前日のライブのときに猪狩くん、少し風邪気味に見えたけど大丈夫かな?





tacica


01.鼈甲の手
02.人鳥哀歌
03.アトリエ 
04.人間1/2
05.某鬣犬
06.ジャッカロープ 
07.蜜蜂の毛布 
08.メトロ
09.γ 

En.HERO



やはり・・・時々声がでにくそう。

心の中で、がんばれ!とつぶやいた。


でも声の不調を吹き飛ばすような演奏だった。


『ジャッカロープ』、ライブで聴くほうがいいな。



tacicaのライブが始まった頃から楽屋からフロアに降りる階段のところで、ロストの3人がライブを観ておられた。

その少し後ろにいたので視野に入って気になる(笑)

3人とも身体でリズムを取ったり、トシくんのグッズ販促トークにウケたり楽しそう。



このツアー、対バンで一番多かったのはジンバック、次がロストらしい。


猪狩くんはいつものようなはっきりしない口調で、ロストやお客さんに「ありがとう」と言って、


「ありがとうが言いたかっただけだから。

アルバムの最後に入っている『γ』という曲を、やる!」


きっぱりと(笑)


ちゃんと「ありがとう」は伝わったよ。



『γ』



 息が続く
 それが恐いのだ
 だから未来を探さなかった
 もう時間は過去だけで足りる


前半の歌詞。




 息は続く
 それは恐いこと
 だから自分が愛しくなった
 そんな声を高らかに生きる


後半の歌詞。歌詞を全部載せたいくらい好きだ。





この曲が終わればツアーも終わるなあ。

そう思ってふとロストのほうを見ると・・・


源ちゃんは座っておられたので見えなかったが、三井くんと海北くんがこの曲を真剣に聴きながら口ずさんでおられるのが見えた。

海北くんはほとんどフルで歌って・・・



それを見たとたん、さっきの海北くんのMCが頭の中で再生されて、

「ああ、いい旅だったんだなあ」

と思った。気付いたらまた涙が頬を伝っていた。



感傷的すぎるぞ、自分。

でも、最後だからいいやろ?


と自分の中で会話した。




アンコールは『HERO』


最後だからもう1曲やってもいいのにな。

最後だからって特別なことはなく、いつもと変わりなく終えるのがtacicaらしい気もする。




終演。




今日もいろんなひとに出会えた。

前日の帯広で出会ったひとが実は千葉からの遠征だったことを知ったり、2年前に別のライブで知り合った稚内の女の子と再会したり。

まさか札幌に来てまで、「久しぶり」って自分が言うとは思わなかった。



ロストのグッズがたくさん売り切れて買えなかったことを海北くんに言うと、「まさか僕らのが売り切れるなんて思わなかったですよ〜」と。


フェスまでにはまた、新しいグッズも含めて作るらしい。

OTODAMAにも持ってきてくださいね、とお願いしたら、「もちろんです!」って。



次までが長いけど、「次がある」んだからいいじゃない。そう自分に言い聞かせた。


だから、「さよなら」でなく「また会いましょう」を。