星と石ころ日記

神戸在住。風の吹くまま気の向くまま。

GRAPEVINE 10th Anivversarry ライブ@大阪城野外音楽堂(9/29)

あれは6・7年前だったかな。

職場の飲み会の会場に向かおうと生田神社の横を通りかかったときのこと。

若い人がいっぱいたむろしていて、(今日何かあるんかな?)と思ってその建物を見ると『GRAPEVINE』の貼り紙が。そのとき初めてバインの名前を知った。

そしてそこがかの有名なチキンジョージだと知ったのもそのとき。

それはまだわたしが、ライブハウスは不良が集まるところ、って思ってた頃(笑)



それから数年が経った。

今年2月のフジファブリック主催の「倶楽部AKANEIRO」にバインが出演することを知り、このブログでみんなに「初バインに何を聴いていったらいい?」と教えてもらい、何枚かのアルバムをレンタルしてきた。

最初聞いたときは田中さんの声がちょっと苦手だった(ごめん)

でも繰り返し聴いているうちに不思議な魅力にとりつかれ、ライブで聴いた『COME ON』にしびれて、ついには4月の“ママとマスター”ツアーに参戦するはめに・・・


でもわたしのバイン歴なんてたかがこんなもん。昔の曲はまだ全部聴けてないし。

だから10周年記念ライブに行けることになり、申し訳ないようなでもワクワクした気分でこの日を迎えた。



チケットを取ってくれたてんちゃんと待ち合わせして大阪城野外音楽堂へ向かう。

わたしが着ているTシャツ(ママとマスターの緑のやつ)を見たてんちゃん、

「あー、よかった。わたしもそれを着てこようと思ったんだけど。お揃いになっちゃうとこでしたね」

「ええやん、新婚さん気分で(笑)」(注・詳しくは9/25のピロウズライブの記事参照)


↓この噴水の向こうに音楽堂があった。

大阪城野音は初めてだったのでそれも楽しみだった。

席はベンチではなく繋がったイス。日比谷野音より少し小さい?その分後ろに芝生席と呼ばれる立ち見スペースがあった。


席は左の金やん側。端っこだけど思ったよりステージに近い。

心配されたお天気もなんとか持ちそう。


ぼんやりイスに座って開演を待っていたら、隣のてんちゃんが小声で叫んだ。

「あ!!A(バンド名)のKくん!!なんでここに!?」

わたしはAは名前しか知らなかったけど、視線の先のKくんは目元の涼しい男前さんだった。

てんちゃんの興奮が覚めないうちに開演を迎えた。


ほぼ時間通りにメンバー登場。


田中さんと金やん、お揃いの白いシャツ。新婚さ〜ん(違)


田中さん、満面の笑顔。めっちゃ嬉しそう。こっちまで幸せな気分になった。



<セットリスト>

01.いけすかない
02.カーブ
03.白日
04.鳥
05.君を待つ間
06.そら
07.覚醒
08.手のひらの上
09.恋は泡(うたかた)
10.through time
11.Paces
12.RUBBERGIRL
13.パブロフドッグとハムスター
14.光について
15.超える(新曲)
16.スロウ
17.SOUL FOUNDATION
18.R&Rニアラズ
19.BLUE BACK
20.FLY


En1
01.ふれていたい
02.風待ち
03.TIME IS ON YOUR BACK
04.窓


En2
05.here


●田中さん、最初のイントロのときからテンション高く、「こんばんは〜!大阪!」

「ええか〜?ええか〜?ええのんか〜?」とまた笑顔。


そのくせ「GRAPEVINE10周年ということで…10周年記念!ということで19日に渋谷、そして今日29日にここ大阪野音でやらせてもらってます。

10周年です!といっても、いつもと変わったことは何も起こりませーん。時間に限りがあるからサクサクっと行きます!」

と。


「今日は椅子ありなんでしんどくなったら座ってゆっくり見てください。もう立たんでえぇから(笑)じゃあ最後までよろしくー!」


そういいながらも熱い演奏だったけど。


●「えー、GRAPEVINEは93年か94年?(どっちや)に結成して、大阪・日本橋ジーンってライブハウスでライブを始めました」


「そのうち梅田のバナナホールに拠点を移して、ずっとやってました」

ああ、バナナホール・・・・



●「97年にミニアルバム覚醒でデビューしました、大阪を捨てて!(笑)

でもこの覚醒の曲は大阪でよくやってた曲で、大阪の景色が色濃いというか・・・東京におったらこういう歌詞は書けなかったと思います。ってお前らには関係ないけどな!(笑)

で、そんな覚醒が…現在再発しております!いい話した後に宣伝かよ!って思ったやろ?でもちょっと聴きたくなったやろ?持ってない人は買ってください。リマスターされてますんで」


まさか『覚醒』が全曲聴けるとは思わんかった・・・



●『through time』のとき後ろの壁にくるくる回る映像が映し出された。

斜めからしか見えなかったけど綺麗でめまいがした。


●インストの『RUBBERGIRL』〜『パブロフドッグとハムスター』〜『光について』の流れは凄かった。鳥肌立ちっぱなしだった。


●「えー、たまにはMC振ろか!10周年やし。多分アドリブに強いし。アニキ!!」

と振られた西川のアニキ、「今、次の曲のハモリで頭が一杯で・・・こんな状態の時に振られるとは、10年間思いもしませんでした」(爆)


次は亀井亨大先生、「今日はありがとうございます。10年後にまた会いましょう!」

次のライブは10年後か・・・って、おい!(笑)


●「えー、10月24日に新曲が出ます!タイトルは『超える』です、超える。『こえるぅ(肥える)』とちゃうよ?(笑)」

田中さん。そのニュアンスは関西人限定では?(笑)


●「お前ら、こういう時(10周年)だけじゃなくてツアーも来いよ?
今回妙な売れ行きでこっちが戸惑ったわ!いつものライブはこんなんちゃうねんで?
今回こんなに特殊なセットリストやのに・・・だから何って話やけど(笑)」


前半は「懐かシングル」を含めて聴かせるセットリストで、後半だんだん盛り上がった感じ?

昔からのファンだったらたまらんセットリストだっただろうね。



●「サンキュー!アリガット!アリガットサ〜ン!!バイバイ!」

田中さんが着ていた白いシャツをいつものように客席に投げてメンバー退場。

もちろんアンコールの手拍子。



●「アンコールありがとう。もうお前らツアー全部来い!次はいつか決まってないけど(笑)・・・わしらからの気持ちです」

と『ふれていたい』。“大阪に”ふれていたい♪って歌っておられたそうだ。(聞き逃した)



●『風待ち』はわたしが一番初めに聴いたバインの曲。

みんなに教えてもらった曲の中でタイトルが気に入って。

田中さんはMCでは口が悪かったりオレ様キャラ?だったりするけど、歌うとなると別人のように優しい甘い声。その辺のギャップも彼の魅力かな?



●「今やったのが『TIME IS ON YOUR BACK』っていう曲です。その昔タワレコで100円カセットで売ってました!っと、こんな話してる場合じゃなくて(笑)、時間せまってるんでサクサクいきます!」



●そして「西原誠に」と『窓』


『窓』−この曲は確かバインの最初のオリジナル曲だったと・・


田中さんがバインの“ボーカル求む”の貼り紙を見て連絡して、西原さんたちに出会ったそうだ。そして2回目のスタジオに入る前に「いくつか曲を作ったから今度持って行くわ」と言われて、西原さんが持って来られた曲が『窓』だった・・・・

バインの水先案内人的な曲だとツアーブックに書かれていた。


それを読んだだけでもじ〜んとくるのに、昔からの、西原さんがおられた頃からのファンなら、きっと泣けちゃったに違いない。



鳴り止まない拍手。


すぐにもう一度出てきてくれて、「ありがとう!あと一曲なら大丈夫そうなんでいきます!ほんまにほんまにありがとう」


●『here』!

Wアンコールありがとう!



全部の曲を知っていたわけじゃないけど、心に沁みる素敵なライブだった。


いつもと変わったことは起こらなくてもみんながバインの歩みを知っているから、とても温かいライブだったんだね。


 生まれたこの気持ちはどこに埋めよう

              (here)



帰り道、噴水がライトアップされて綺麗だった。

雨も終演を待って降り始めた。


いいライブだったなあ。


今日出会えたみなさまありがとう。また会いましょう。